2009-01-01から1年間の記事一覧

『叫』再見

やはり面白い。「古い映画を忘れたら、祟るぞ…」というのが裏テーマか。初見のときは小西真奈美の気持ちがわかるような気がしたのだが、今度はなぜか気持ちが入らなかった。最後の小西の叫びって、どういう意味なのだろう。いままで吉岡(役所)は殺した後も…

なにをいまさら

「プゲラ」って、「プッ、ゲラゲラ」の略なのね。「罠」の使い方はまだよくつかめん。

最新号は禁帯出が普通なんじゃないですか?

とはいえ販売しないんじゃ、禁帯出したくてもできないか…。 これは、過去と現在をわかりやすい形で関係づける小道具として使用したものであり(http://www.fukuinkan.co.jp/oshirase/goodsid20909.html) 時流におもねってみたら、当のファシスト団体から誤…

こういうギャグに術語はあるの?

「まさか漏れないだろうな」 「漏れる? 陸軍が作った特製の棺桶だぞこいつは」 (どんっ) (ぶしゅーっ) 漏出する気体をかぶるふたりの姿がスローになるあたりが、いかにも死亡フラグでいい表現だ。この、「どんっ、ぶしゅーっ」のレスポンスに毎度毎度笑…

ファンタジーとドラマ

あたえられた世界の中でやりくりするのがドラマで、主人公の成長の過程でそれが必要となったら世界さえつくりかえればいいのがファンタジー、かな? 『ジョジョの奇妙な冒険』や『ドラゴンボール』など、あとづけの設定が何度もでてきた。 それだと型にはま…

『I SHOT ANDY WARHOL』

戦略と戦術の、そのまえに理想がある。理想が先行して、戦術どころか戦略さえなかった人間が破滅していくさまがよく描かれている。ウォーホルだって超然とはしていられなかった。自分も発信源のひとりであったポップアートの波からおりるわけにはいかなかっ…

『スカイ・クロラ』は仏教だったのか

小谷野さんのところにリンクされてた、小林信彦(『中年探偵団』の作者とは別人)著「芥川龍之介が不用意に扱った素材」を読んだ。 前世の記憶は失って、しかしカルマはもちこすという説明にふれて、『スカイ・クロラ』を連想したのだ。「前世」の記憶は失っ…

不在の変遷

帆場ははじめは幼少時に死亡している設定だったらしい。柘植は存在したが、彼が演出した「戦争」は存在しなかった。 『GHOST IN THE SHELL』では、現象している義体が「本体は存在しない」と高らかに宣言する(親切なプログラムだな…)。『イノセンス』では…

う〜ん

凡人として生きるということ (幻冬舎新書)作者: 押井守出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2008/07/01メディア: 新書購入: 14人 クリック: 188回この商品を含むブログ (111件) を見る他力本願―仕事で負けない7つの力作者: 押井守出版社/メーカー: 幻冬舎発売日:…

トライブと恋愛

『アバター』でも、大佐にとどめをさすのはヒロインのほうで、キャメロンは一貫している。やたらにヒロインが強いキャメロン映画。このへんはどうも不思議なキャメロンの癖だ。シガニー・ウィーバーがエイリアン・クイーンと戦うことにはそう思うこともなか…

『アバター』

『タイタニック』でいまでもおぼえているのは、キャメロン自身の手になるそれほどうまいわけでもないジャックの絵や、ローズが斧をふりまわしてジャックを救出するといった、いってしまえば無駄なシーンで、それが映画の味になっていた。 今回はそういう無駄…

ダン・オバノン死去

『エイリアン』脚本家というより、『バタリアン』の監督のほうが印象鮮烈だったな。あと『エイリアン・ディレクターズカット』のDVDコメンタリーでの恨み言も面白かった。エイリアン ディレクターズ・カット [ベスト ヒット プレミアム] [DVD]出版社/メーカ…

『アサルトガールズ』

キネコの画質きたないな…。まあ妄想力でカバーすれば…。 夏の大島って、空、すげえなあとは思った。来年いこうかなとか。黒木メイサってガリなイメージが勝手にあったのだけれど、ずいぶんグラマーな…。妄想、妄想…。 あまりいわれないけど、男女の話をへん…

『フォース・カインド』

やはりUFO好きなだけじゃ映画はつくれない…。 いや、わかるんだけどね。超常現象「そのもの」は、「実際の映像」に記録されてないし(肝心のところで毎回画像が乱れる)、再現映像の特撮は証言をもとにしているということでしょう? 「フェア」で「リアル」…

『スカイ・クロラ』

押井のメッセージをはかりあぐねてる人がいるらしいけれど、単純なハナシで、「君もさっさと大人になって、ティーチャーの側にまわっちゃえよ」ということじゃないの? 私も理解がおぼつかないところがあるけれど、キルドレ同士はいくらセックスしても不稔で…

ざんげのようなもの

『スカイ・クロラ』を見る気になったのは、新作が『アサルトガールズ』で、あれ? と思ったからで(すぐ見に行くつもり)、ずいぶんみだりがましくも正直な映画だなあという感じがしたのである。これは『スカイ・クロラ』に理由があるな、と。 で、見てみた…

「イデオロギーに殉じる」

システムだけいろいろ変えたってなにもよくならない。よくなるはずがない。電源ケーブルの配線をいろいろ変えても、電力会社にアンペアの変更を申請しなかったら意味がないのとおんなじだ。 宗教(十字軍)、国民国家のイデオロギー(ヨーロッパの18、19世紀…

ついに寅さん童貞も破る

第19作 男はつらいよ 寅次郎と殿様 HDリマスター版 [DVD]出版社/メーカー: 松竹発売日: 2008/09/26メディア: DVD購入: 2人 クリック: 10回この商品を含むブログ (12件) を見る無声時代からの時代劇スターが旧家の先代のあるじを演じるというのが、なんだか『…

『インデペンデンス・デイ』

なんで母船のバリアが利いてるのに戦闘機を出してくるんだ?(よく考えたらここがこの作品の弱点なのだった。戦闘機をウィル・スミスが落として宇宙人の解剖、宇宙船システムの弱点の解明、とドミノ倒しに展開していくから、どうしてもここで(宇宙人にとっ…

形式感覚

藤田敏八はジャズで、山田洋次はソナタ形式…。

芥川龍之介殺人事件

松本清張の「芥川龍之介の死」(『昭和史発掘』)を読んだ(全集32)。芥川の「側近」小穴隆一の本などから、おもに芥川の情事関係をまとめたもので興味深い。清張が芥川賞作家であることを思うとちょっと可笑しい気もする。 晩年の幻覚などは医学書をカンニ…

老嬢

お嬢様にしては老いているということだから20代後半から30くらいの未通の女ということになるのだろうが、どうしても未経験のまま60歳くらいになった女を想像してしまう。このでんでいくと老婆というのも、婆がさらに老いているということになるか。 オールド…

『中島敦殺人事件』

中島敦殺人事件作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 論創社発売日: 2009/12/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 22回この商品を含むブログ (10件) を見るあらすじ。1986年、実家住まいの26歳の大学院生菊池涼子は、30すぎの非常勤大学講師藤村敦と知り合い、…

軍隊を用いる?

『代紋TAKE2』の終盤にはいって、自衛隊車輛が東京に進入して戒厳になるわけだが、東京都民は自衛隊をみくだしてとりあわない。はては自衛隊につっかかっていくものもいるわけだが、自衛隊は彼らをテロリストとみなして(テロリストが東京タワーを破壊したか…

「われらの魂を守る」

なぜヤマトを見たのかというと、エヴァンゲリオンの源流を確認したかったからというのが大きい。西崎義展の世界に魅せられた庵野秀明が、自分以降の世代にもフィットするように考えて作ったのがエヴァ世界というわけだ。その庵野は『沖縄決戦』も好きなそう…

「日本と私」って前に読んだなあ…。

大塚英志経由だったかな…。若き江藤が父親とゴルフをするシーンが書かれていたはず。石原慎太郎や大江健三郎や江藤淳らは、さすがに「戦争を知らない子供たち」ではないけれども、「戦争に行かなかった子供たち」ではある。だから「若い日本の会」なんかを立…

行政警察規則(明治8年3月)

第一条より、「行政警察の趣旨たる人民の凶害を予防し安寧を保全するに在り」。第三条から、「其の職務は第一、人民の妨害を防護すること、第二、健康を看護すること、第三、放蕩淫逸を制止すること、第四、国防を犯さんとする者を隠密中に探索警防すること…

システムが立ち行かなくなるとき

ヒトラー~最期の12日間~スタンダード・エディション [DVD]出版社/メーカー: 日活発売日: 2006/11/10メディア: DVD購入: 1人 クリック: 203回この商品を含むブログ (130件) を見る面白い。勉強になる。人間がヒスを起こすと肉体が毀損され、破壊され、理念だ…

『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』(オチばらしあり)

なかなか面白かった。直球の反米映画だった。J.J.エイブラムスが思い入れなしに引き受けた『スタートレック』を「遺産を引き継ぐこと」をテーマに掲げて乗り切ったのとは好対照で、ヤマトは遺産でもなんでもない、「守るのは地球だ」というわけだ。アマール…

フレッド・クリスマン

はやってるんですかね?(こちらが理由っぽい→http://www.tv-tokyo.co.jp/yarisugijp/bn/)