2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

そっちを疑うのか

今週の『週刊現代』だったかな? 江東区神隠しバラバラ殺人で、犯人の量刑が不当であると主張する記事が出て、結論にはとくに感想はないのだが、「死体損壊」がはたして殺人のあとに行われたのかどうかを疑っていて、これはちょっと意表をつかれて、不謹慎な…

無神論者と宗教

私は無神論者だけれど、他人が宗教にいれこむのには特に何も思わない。案外、こういう考え方は珍しいのか?だって、別に無神論になったからって寿命が延びるわけじゃなし。なんのメリットもないもんな。ドーキンス先生と違って、私はとくに他人に無神論を薦…

「快楽主義」あるいは「主義」

猫猫先生の、「方法論」「世界観」についての論評で思いうかんだのだが、カニバリズムは主義じゃねーよと他人を笑っていた人がいたけれども、「快楽主義」これも微妙である。ヘドニズムは、快楽説とでも言うべきなのでは。一般にはフェミニストというのはレ…

「我思う故に世界あり」

猫猫先生が「馬鹿が意見するようになった」というのを見るたび、「それは情報化社会だからですよオ」などと気楽に構えていたが、自分の見知ったところで事故がおこると、さすがにあっけにとられてしまう。『映画芸術』がベストテンといっしょにワーストテン…

『地球に落ちて来た男』

宇宙人を演じるデビッド・ボウイがコンタクトをはめるシーンは、アンドロイドを演じるシュワルツェネッガーが義眼を摘出するシーンとして、まんま『ターミネーター』にパクられてる。まあ、みんな気づいてるだろうな... 地球に落ちて来た男 [DVD]出版社/メー…

『文学概論』

ブックオフにあったので最初のページだけ立ち読みしたが、あの吉田文体だけれども、いちおう適切に(?)読点をふってある。この本が1960年頃出たらしいから、もうすこししてから吉田は読点の削除にふみきったのだろう。文体はこのころから「変わっていない…

「句点と読点」

ブックオフにあったので最初のページだけ立ち読みしたがあの吉田文体だけれどもいちおう適切に(?)読点をふってあるこの本が1960年頃出たらしいからもうすこししてから吉田は読点の削除にふみきったのだろう文体はこのころから変わっていない読点のありな…

ワイネフ氏

以下の引用はhttp://ameblo.jp/winef/entry-10212007201.htmlより。 全裸で街を走り回ってごらんなさい。きっと警察が捕まえてくれるでしょう。それが因果関係です。 「きっと...でしょう」と言っているから、ワイネフ氏も承知しているのだろうが、警察によ…

『私を愛したスパイ』

タンカー内部のセット、よく作ったなあ...『私を愛したスパイ』と『ムーンレイカー』は、同じ監督だからか、対のような関係になっていて、前者に出演した殺し屋ジョーズが後者にも続投したりしているのだが、ハリウッド映画への目配せギャグというのも共通し…

Eating apes

Eating Apes (California Studies in Food and Culture)作者: Dale Peterson,Karl Ammann,Janet K. Museveni出版社/メーカー: Univ of California Pr発売日: 2003/05/01メディア: ハードカバー クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見るたまたまブッ…

宇宙の白兵戦

『ムーンレイカー』で、スペースシャトルで運ばれてきたアメリカの強襲部隊が、悪役の宇宙ステーションから出てきた兵隊と、宇宙空間で白兵戦をくりひろげる。どちらも宇宙服を着ているわけで、なんだか「機動戦士ガンダム」終盤のア・バオア・クー戦を彷彿…

『へばの』

雪深い東北に原発があって、地元の住民が、知識もないまま雇われて、放射性物質に被曝してしまったらしい。実際にそうなのかどうかははっきりしない。その男には許嫁のような女がいて、結婚し、子供をつくることを決めていたのだが、放射能の影響がうまれる…

本気かエンターテインメントか

唐沢俊一には、正直「ガンダム論争」と「前説事件」にしか興味ないので、どうもkenshouhan氏には、はやばやとこちらの願望を実現してもらったようで、恐縮してます。しかし、唐沢はまだまだ隠してるね。1986年の?池袋のスタジオ200の観客に、唐沢自身の思い…

『松ヶ根乱射事件』

家父長制が消滅してしまったので、混乱するしかない。どうして生きていけばいいのかわからないので、いっそのこと死んでしまおうかとも思う。劇薬は、どこに投下すれば、水道をつたわって、住人を皆殺しにできるんですか?生と死のけじめをつけることで、日…

『トニー滝谷』

愛着をめぐる心理学としては、ごくストレートな物語。昔は、こういう感傷について語る場合は、あっさり幽霊を出した。いまは、そうではない。それだけの話。うつろな部屋に充填するかのように、たくさんの服がひしめいていて、これは、けっこう怖い。主人公…

『ユージュアル・サスペクツ』

10年ほど前に見たものを再見。私の頭には、ちょっと難しい。どこまでが事実なの? ケビン・スペイシーを尋問するチャズ・パルミンテリのほうにも、元刑事のガブリエル・バーンに対するこだわりがあるわけで、犯人が提示する嘘と、パルミンテリの思い込み(こ…

『愛のむきだし』

性への言及があまりにも多いので、つい忘れてしまうが、本作には一度もセックスシーンがでてこない。あまつさえ、主人公は射精さえしない。監督のことは、よく存じ上げないが、もしかしたらクリスチャンなのだろうか。肉をきらせて骨を断つ、ではないけれど…

『ザ・リング2』

幽霊サマラが、エイダンに憑依し、エイダンの母親であるレイチェルと、生前果たせなかった母子関係を、あらためてやりなおそうと画策する。レイチェルは、これを阻止する。母親論というか、人生論として、出色。これはホラーではない、というか、人間の魂そ…

経済/どこを固定するのか

家という枠を固定して経済を考えたら、ようするに家計である。同様にして、企業会計や、国家会計が存在する。これは空間的な枠。時間的な枠だってあるのだ。その月に赤字だったところで、次の月にとりかえせば、2ヶ月を一個の単位として考えれば、赤字ではな…

ゲームという言葉

私は、自分がゲーマーではないから、ゲームに対する反感のようなものがあったが、つまり、「作業」なのだ、と悟って、目が開けた。映画鑑賞だって、結局は、作業である。一定に制限された、映像と音響を取得して、自分というCPUにかけて演算して、感想という…

『人のセックスを笑うな』(映画版)

ぼおっとして軽トラに乗っていたら、セックスが向こうから裸足でやってきて、つい有頂天になっていたら、セックスは天竺に旅立ってしまった。なにそれ。しょんぼり。そういう映画。蒼井優がいちばん自立したキャラクターなのかと思ったら、そうでもない、と…

『ピーナッツ』

かなりよくできていて、ひきこまれた。面白いと思った。再開発と商店街。都会と田舎。夢と現実。対立軸を豊富にとりそろえ、うまく脚本に組み込んであると思った。行き先を見失った作家の話、という枠をつくったのがよかったように思うのである。いや、これ…

『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 スタンダード・エディション [DVD]出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2007/08/17メディア: DVD購入: 1人 クリック: 128回この商品を含むブログ (216件) を見る演出が丁寧すぎて、テンポが遅い。急速に景気を冷…

唐沢俊一問題に寄せる

論理的思考があやしいひとが、あやしいながらも、それでも理屈を繰っているときの、発言者の心理を考えよ。ということである。もちろん唐沢本人の問題として考えることは退屈なので、私は思考の対象を日本人に拡大するのだ。感覚と論理と心情を、おおくの日…

『天安門、恋人たち』

つまらんなあ...。だいたい主人公の女は、なにを勉強しに大学へ行ったんだ?たとえばさ、あの当時の中国の大学にだって、かくれてこそこそYMOを聞いたり、松田聖子のグラビアを収集したりするオタクはいたと思うのだ。もしいなかったら、私はそんな中国の画…

愚痴という名のメロドラマ

あんまり深く考えんでも、愚痴が売れるだろうというのは、想像できる。日本人は、日本だめかも話も、大好きだし。翻訳において日本は輸入超過だし、日本人は外人が日本のことをわからないと思いたがる。そんなことはないだろうと、私はおもうけれど。自分の…

『天安門、恋人たち』

最後まで見たけど、ひどい映画だった。要するに、学生運動で負けたことを認めないで、海外に逃げて「待機」していたせいで、人生を棒に振ってしまいました、というだけの話ではないか。私は、もともと、学生やインテリが嫌いなのだ。本気で生きてないから。…

M change the world

『L change the WorLd』を見ていておかしかったのは、ヒロインの女の子が、猫背のLに「背筋をのばしなよ」とすすめていたところだ。じつは私もひどい猫背なので、ちょっと面白くて、この数日、背筋をのばして歩行しているのである。たしかに、世界というか、…

「私は死を恐れない」

それでも、もし、日本語が「亡びる」運命にあるとすれば、私たちにできることは、その過程を正視することしかない。 自分が死にゆくのを正視できるのが、人間の精神の証しであるように。http://d.hatena.ne.jp/solar/20090208から拝借 私は、水村美苗の議論…

『12人の怒れる男』

これはすごい。もう日本映画は小気味いいくらいに、韓国やロシアに抜かれていく...。ただただ脱帽。12人の怒れる男 [DVD]出版社/メーカー: 東宝発売日: 2009/01/23メディア: DVD クリック: 17回この商品を含むブログ (45件) を見る