2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

夫婦別姓の主観と客観

http://twitter.com/tamanoirorg/status/16713851907080192 さすがにこれは小谷野さんでなくてもちょっとビックリするのである。戦前とか戦後の生まれではなくて、現天皇が皇太子のときの結婚パレードのときに生まれてなかった人がこういうことをいうのだか…

『エアベンダー』

『レディインザウォーター』や『ハプニング』には、ちょっと大丈夫だろうかと思えるような箇所があったので、こういう路線変更はよかったのではないかと思う。ハリーポッターやロードオブザリングあたりからはじまったここ10年のファンタジー映画の流れから…

『コップ・アウト』

なんだか面白いなあと思っていたら、監督が『ドグマ』とかのケビン・スミスだった。映画ネタと不謹慎ネタが本作でもてんこもりである。タランティーノみたいにこれみよがしなオマージュではなくて(オマージュがフランス語だということを知らないというネタ…

ことしの映画

『I am』の水川あさみ、『誰かが私にキスをした』の堀北真希、『ゼブラシティの逆襲』の仲里依紗、『悪人』の満島ひかり、『ばかもの』の内田有紀と白石美帆…。ことしはぜんぜん映画館にいかなかった気がしていたが、なんだ、わりといろいろ見ていたじゃない…

『陰獣』(バーベット・シュローダー)

そういえばこれも、「あたりまえの損得勘定では損をする複雑な」社会を描いた映画だなあ。原作では上流婦人が猟奇小説を書くわけないという読者の思い込みを利用しているが、この映画版では芸者が猟奇小説を書くわけないという形に変奏されている(あっ)。…

「経済学不信」

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20101229 ごくごくあたりまえの損得勘定が、複雑な社会を対象にした場合には、どのように「あたりまえ」でなくなっていくのかというのが、経済学のきもなのではないか。「悪貨は良貨を駆逐する」なんて、いきなり言われて…

「悲しい顔」そのほか

小谷野さんが書いてるのを読んで、あれあれ吉田修一は映芸に登場したことがあったっけと思い、『一冊の本』を求めて(美人書店員はただでくれた。「フリーペーパーですからそのままお持ちください」「100円って書いてあるけど」「大丈夫です。お包みしましょ…

『ロビン・フッド』

記憶をたどったら、『白い嵐』以降、リドリー・スコットの映画はぜんぶ劇場で見ているのだった。プロヴァンスのなんとかとか、マッチスティックなんとかまで見てる。ディカプーのワールドなんとかがあって、そのまえはアメリカンギャングスタで、さらにその…

毀貶には中傷も含まれるのではないの?

毀す(こわす、そしる、きずつける)に、貶す(けなす)なんだから。なんだかどんどんニーチェに似てきている小谷野さんではあった…。

エーガやマンガはシナリオだぜ! という立場は重々承知しておりますが…。

結局私は視覚偏重型なので、気に入った「ショット」が見られれば満足なのである。世間では凡作ということで確定しているミミ・レダーの『ピースメーカー』の、狙撃兵が通行人を射殺していくシーンで、私は映画館で泣き出してしまったことがある。なんて可哀…

雑誌って捨てなくてもいいんだな

マンガ雑誌を捨てなくなったのだが、そうなってみると平然と捨てていた昔のほうが不思議に思えてくる。毎号買ったりしないで、飽きるまで読み尽くしてから、そのころ出ている号を買う、というのがどうも自分の性にあっているようである。古本屋で『手塚治虫…

週刊誌なのに「隔週連載」とか「月一連載」とかやめてほしい

隔週掲載、月一掲載でいいじゃないか。語彙が貧困なのか? あと載ってない時は作品名を表紙で告知してくれよ…。

『うらなり』再読

小説冒頭、昭和九年の古賀と堀田が会食する「<マイアミ・キッチン>」は、幼かった小林信彦が連れられて、緊張のために食べた食事をもどしてしまった(「小間物屋をひろげた」)店である。2章と3章で、小林おなじみの財産喪失のテーマ、家屋のテーマ、失恋…

『ばかもの』(金子修介版)

『秋津温泉』のパロディみたい。人が死なないミステリー、ではなくて人が死なない『秋津温泉』。内田有紀は1990年代にずっと好きで、ちょっとおかしなくらい思い入れていて、あとでチャガワリュウノスケ先生と結婚してくれたおかげでかえってほっとした感じ…

現在だけがあることの恐怖

コン「ビ」ニでエロマンガを買おうと思って雑誌コーナーの陳列の様子をながめていたら、あんまり自分が、コンビニの雑誌の陳列を気にしたことがなかった、ということに気づいたのである。私の場合、関心が点でしかなく、面になったことがなかったのである。…

病気としてのランキング癖

もちろん自我は必要悪であり、持病のようなものである。河野雅治氏は、プロに徹して機械のように日本政府の宣伝活動を行わなかったがゆえに、菅直人から「罷免」されたのである。「私はあまりロシアに詳しくないので」というのは傑作である。なにしろそこは…

『マンガ フロイト入門』読了

後半はなんだか駆け足だったな。なぜ最初の抑圧がはじまるのか(たしかに、人間が人間である理由かもしれないが…)、説明しあぐねたすえ、フロイトは自我構造論にたどりつく。ようするに、構造だから、もともとそうなっているものだから、理由はない。そうい…

「コンヴィニ」

小林信彦が「コンヴィニエンス・ストア」と表記していて、たしかにvだった。ブとヴの区別にきびしい小谷野さんはブログでコンビニを愛用していた。

『ドリーム・ハウス』の落ちはついたかつかないか

高校の頃読んだ時には、これ、落ちがついていない、中断しているじゃん、と思ったのである、が。が、である。読み終わって、ずっと考えているうちに、ああ、これはこれでいいのだな、と思えるようになってきたのである。小説の主人公の被害者意識や締念のよ…

『ドリーム・ハウス』(小林信彦)

手塚治虫の『ばるぼら』をおもいだしたのである。ホラーというよりは、ふつうの幻想小説である。大小説を書きたい、広い書庫と書斎のある家が欲しい、土地を持っている母親に死んでほしい、母親宅の間借り人に退去してほしい、改築費用のための資金が底をつ…

『フロイト入門』

マンガ フロイト入門―精神分析の創始者 (ブルーバックス)作者: R.アッピグナネッセイ,O.サラーティ,小林司出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/07/20メディア: 新書購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (7件) を見るかなりいいです。ハンニバル(…

小林信彦を読む資格なし

ドリーム・ハウス (新潮文庫)作者: 小林信彦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1996/09メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (7件) を見る「ぼく」の旧友のJJならぬDD、愛人の「瀬里奈」。あまりにも明瞭な「仮名」だというのに(あとがきで野暮…

愚痴をきかされたくなかった蓮實重彦

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20101219 大事なのは、丸谷才一じしんは別に徴兵忌避もしてないし、国学院大学に骨を埋める気もなかったであろうということだ。一介の自営業者としての自己をたんたんとリアリズムで描く小説をものする気はさらさらなかっ…

『天才伝説 横山やすし』における高信太郎

これは小林にしても筆の運びを迷った箇所だろうと思うのである。新刊で読んだときも読者である私は正直とまどったし、今でもあれでよかったのだろうかと思う。若い頃の小林信彦が、若さ故の衒いからか、結果的に無神経なことを他人に対してよかれと思って口…

戦争放棄を放棄する

自分でもまとまっていない考えを整理するために、人と話をしていたのだが、戦争の話である。北方領土にメドベージェフが来たのを見て、ただただ率直に、「ああ、戦争を放棄するって、こういう結果を招くってことなんだなあ」と思ったのだ。戦争を放棄したら…

自主規制

小谷野さんが、小林よしのりのゴー宣が皇室ネタをあつかって落とされた時におまえらなんかいったのかと、マンガ規制反対派を挑発しているけれど、実はちゃんと「なんかいっ」ていたのだよね…。「それ、うちで掲載させてください!」って。FAXが何通も小林の…

傷ついたのは誰の心/ぬすっと(盗人)猛々しい

宅八郎の「甘え」に小林よしのりが応答せずに、宅が(ツルシ元編集長も)傷ついた一件を、(まだ)考えている。なぜ小林が宅に応答しなかったかというと、当時小林に近かった切通理作のことを宅が傷つけたからだが、宅にとっては切通のほうが先に自分を傷つ…

『時をかける少女』(大林宣彦版)

通して見るのは、はじめてか、あるいは忘れてしまうくらい昔にしていたか…。前半はいろんなところ(チャンネル)でちょくちょく見かけていたのである。タイムリープ表現で、大林の、若い頃のポップな実験映像の手法をそのまま持ちこんでいて面白い。かつてい…

ずっとアナログ地上波の映りが悪い

なにこれ、嫌がらせ? まあPSPでワンセグ見れるようにしているし。

自主規制はしちゃだめでしょ…

エロマンガなんて、ごっつうえげつないのを、きっちり魂込めて描いて、箱入り豪華造本にして、通販(免許証のコピーとひきかえとか)すりゃいいじゃない。エロマンガがコンビニで買えなくなっても、べつに表現の自由が侵されるわけじゃない。どんな形態でも…