2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧
女子供もまきぞえにするテロリストは許せない? 日本の都市上空から無差別に焼夷弾攻撃やら原爆攻撃やらをしかけた連中がよくいうよ。とはいえしかし、佳作である。 なぜかしらないが、日本という島国の人びとは、世界を支配しようと思って海の外にのりだし…
新潮文庫のフロイトの本をひとに貸していたのが戻ってきたので、ぱらぱらと眺めたのだが、やはり含蓄あるいい本だ。自我構造論を固めてしまうまではフロイトの思考はすばらしいのだった。
じゃあがん患者を看ていいのはホスピス職員だけになっちゃうじゃないか。特定の病気は特定の医師が直すのであろ〜って、頑丈な奴らが勝手に思ってるだけ…。
じゃあその村上龍が薬で自分の人格を変えて、服用を続けることでそれをキープしたなんて話は聞かない。なんで「他人」の話をすることが実証になるんだよ。自分が変われよ。(http://d.hatena.ne.jp/mailinglist/20071020/p1) 治せないから精神分析ダメとい…
その人のプライバシーをさぐると、その人のしゃちほこばった言説や表象も崩壊する。それはそうなんだが、というわけで、いかめしい書物の世界(戦前)が、漫画や週刊誌の軟弱文化(戦後昭和)に切り崩されて、いまやその軟弱文化も存亡の危機にたたされてい…
話の展開が、ああでもないこうでもないとぐずぐずするあたりは、いままではヒッチコックの老いだと思っていたが、若いころの作品を見て、そうでもないということがわかったので、今回興味深く再見した。 『殺人!』の、事件現場にやじうまとして駆けつけたい…
『サイコ』の、あのジャネット・リーが浴室で殺されるシーンを、ああもこまぎれのショットで描いた理由をかんがえてしまうのだが、『フレンジー』でも、それをくり返していたし、きっと、殺人そのものは描いてないですよ、という、ヒッチコック一流のなぞか…
デリダはとどかないこともあるといい、ラカンはいやそれはかならずとどくといったらしい。 ある人が手紙をかこうと思った時点の手紙が、「想像界にのみ存在する手紙」で、書いてしまえば、「現実界、象徴界それぞれに存在する手紙」になったということだろう…
要するに客観はあるはずだ、大文字の他者はいるはずだ、神は存在するはずだ、と訴えているのだ。 そして、これが社会のいやらしいところだが、自分の主観を客観として押し付けようとした人、大文字の他者を起拝させようとした人、神についてやたらに語る人ら…
たしかに爆発してくれないと統治者にとっても都合がわるい。テロリストを悪魔化できないからだ。 ビンラディンも戦略を変えればいいのだ。借金で首が回らなくなったアメリカ国民に大金をくばりまくる。しかし、カネの受取人はアメリカ国家への不満を領収書に…
わが家のテレビは11年間、一度も故障してないが、テレビはほとんど見ないので、全面いやがらせ放送が始まったら粗大ゴミに出すつもりだ。全国にある1億3000万台のテレビのうち、デジタル化されたのは7年間で7000万台。あと1年で8000万台に増えるとしても、残…
みそびれていたタイトルをやっとみたのだが、う〜ん。 まさしく、ジジェクのいう享楽の対象のような映画だなあと思った。リベラルっぽいリポーターが爆発でふっとばされて、そのまま死んだっぽいのやら、これもリベラリスト風の大統領が自分からテロリストに…
わたしもご多分にもれず9.11のときは崩落する貿易センターの映像をビデオに撮ってくりかえしながめたくちである。突発的にとびこんできた非日常を日常に組み込もうとしてなかば無意識におこなった儀式であった。「やはり映画のCGはまだまだだなあ」などと不…
う〜んこれはやばい、やばいよ。おれ、たまたま奥田英朗の『空中ブランコ』読んだばかりなんだが、あの小説のアナザーエンディングを見せられた気がする。しかも数日前に『オーメン』(リチャード・ドナー)を見直したばかりときたもんだ。それはさておき、…
夫婦別姓でなにが悪いんだと私は思うほうだが、そう思わない人もいっぱいいる。もちろんいたってかまわない。私は死刑に関しては、ちょっと変わった考えをもっていて、死刑を廃止するか、存続するとしたら公開刑にすればいいと思う。どうせ『チェンジリング…
タイトルバックを省略する、あるいはエンディングにもってくるハリウッド映画って増えたな。『ハムナプトラ2』のタイトルバック位置がなんだかおさまり悪い気がしたことをいまでも覚えているが(配給、製作ロゴのあとにただちに物語に入ってた)、あのあた…
あはは、『グラン・トリノ』が凡作で『チェンジリング』が傑作という評価に、小谷野さんも賛成してくれるようだぞ…。 あえて主人公が敵に殺されることで敵を公権力の手に落としそれを復讐とするという作品は、いろいろありそうな気がするのだが、なぜか健忘…
「ローマ信徒への手紙」を読みながら寝たのだが、なんだかペテロの時点で「我思う故に我あり」と言っていたんじゃないかなあと思った。デカルトも結局はキリスト教だった、というより、キリスト教がよほどよくできていたからデカルトも強いてはこれから離反…
おとといも「やなぎだくにおはみんぞくがくの〜」とやっている映像をみた。Yanagitaだっつーの。たぶん「や」にはアクセントはつかずに平たく発音するとおもうのだが、関東はアクセントいれたがるのかな。
大友克洋の「Nothing will be as it was」は、ひとりしか死なないのに、その死体の描写は克明かつ綿密におこなわれる。クリストファー・ノーランの『ダークナイト』で、ジョーカーとその一味はさんざんに人を殺し回っているのだが、死体描写はわずかに市長暗…
http://twitter.com/tonton1965/status/10775934763
これは面白い。見過ごされても仕方ない、というよりも、見過ごされてよかったねと観客が思える「殺人」をヒッチコックは描いて、観客に提出している。殺人を犯す女に情が移っている刑事の男は、死体をちらりとしかみていない。その後死体は爆発にまきこまれ…
英語に促音はないからと「マトリクス」と表記して通す人の文章をみたけど、ならHitchcockはどうか。ヒチコックという表記はわりにあるが、ヒチコクと書いてヒとコに強勢を置けば、ちゃんとヒッチコックと聞こえるのである。それこそ「仮名」、ほかでもない日…
けっこう面白いな…。
権力にさからって犬死にした無茶な男が、じつは本当に神からの使いで、自分(無茶な男について考えるこの「私」のこと)の罪さえ購って死んだと考えることは、かなり新しい。神がいて、自分が生まれるはるか前から、自分が属する民族と契約を交わしていて、…
『ジジェクによるジジェク』のはじめのほうに「構成的なメランコリーの解義」(35ページ)とあって、よくわからないので原文にあたったら「This was his kind of constitutive melancholy gloss.」とあって、メランコリーのままでも形容詞として使えるらしい…
4月から渋谷で映画がかかるそうで、予習をはじめている。デカルトを擁護しているのが面白い。スロベニアの売れっ子哲学者は、必然的に諸外国をとびまわらなければいけないわけで、ならばデカルトに共感するところもあるだろう。 コミュニケーションが収入に…
相手の愚をみると人は喜ぶ。相手の弱みを垣間見たようなものだから。他人の稚気を目の当たりにすると人は当惑する。その稚気をどのようにも利用できないから。
文芸誌や新聞の文芸欄を投稿者と選者しか読まないのを退廃のように言うのは間違っている。必要な人がしかるべくメディアを利用していることに変わりないではないか。
とはいえ読み通したのは『荒魂』だけ。橋本治がほめつつけなしていたのに興味をひかれたのだが、私には十分面白かった。高橋源一郎が『狂風記』をほめていたが、これは『荒魂』の二番煎じのようで読み通さなかった。武満徹が『鷹』をほめていたので手に取っ…