2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『封印作品の憂鬱』

まだアニメドラえもん日テレ版編だけ流し読みで熟読してないのだが、これは力作で読み応えがある。 チャイヨープロの『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』がユーチューブにあった。東映はお金をとってスーツ(アクターもか)を貸し出したのだろうか。東映作品…

(前世紀までの)憂鬱たち

「巴里の憂鬱」「田園の憂鬱(都会の憂鬱)」「二十四歳の憂鬱」「テニスボーイの憂鬱」 もっとぽこぽこあるかと思っていたが、それほどでもない。娯楽小説系にもっとあるかと思っていた。「〜の憂鬱」以外では、「憂鬱なる党派」なども。

まったくありえない話でもない

封印されたミッキーマウス―美少女ゲームから核兵器まで抹殺された12のエピソード作者: 安藤健二出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2008/05メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 465回この商品を含むブログ (33件) を見る ごく基本的な話をすると、封印というの…

とりとめなく2点

もしも江戸時代に、放射能汚染とひきかえに、米の豊作を保障するようななんらかの技術が発見されていたら、為政者は、その技術と引き換えに、自分たちの土地を汚染するような行いに出ただろうか。 呉智英を賛美していいのは、実は逮捕者だけなのかもしれない…

読書体験そのほか

http://twitter.com/#!/Rosmersholm1886/status/71205446542827520 小谷野さんとツイッターでやりとりしているロスメルスホルムさんの関心領域が面白い。 非インテリ階級の意外な愛読書、あるいはインテリ階級の、意外でしかもちょっと外聞が悪いかもしれな…

資本主義のムムム

kokadaさんが安藤健二の本をツイッターで紹介していて、アマゾンなど覗いて内容について調べていたら、kokadaさんが安藤著のほかの作品をレビューに書いていて、そのほかのレビューについても、つい読みふけってしまった。タイタニックと細野晴臣の祖父につ…

鈴木貞美が続信を出していた

チョムスキー云々のところは、ちょっと気になっていたので、胸のつかえがおりた気分。 小谷野さんの文学部についての新書とか、東大の駒場学派の本、文学論争の叢書などは、とくに関心がないので読まないで来たが、きっと、このやりとりに至るまでの、このよ…

江戸にフランス革命が起こらなかったわけ

そんなの、日本が島国だったからってだけじゃないか、と思うのだが。 革命なんて、おこんなくて良かったんじゃないの、別に、と思う。とはいえ、戊辰戦争が粛清劇であったことは否定できない。

学問に終わりはなく、報告はつねに途中経過をしらせるのみ

小谷野さんと鈴木貞美のやりとりは、鈴木はこれは論争ではないとしているが、まあ論争であるとして、鈴木の圧勝という感じである。 へんな副産物として、食わずぎらいだったカルチュラル・スタディーズにもこれから興味をもってもいいかなという気がしてきた…

みずいらず

小谷野鈴木論争を追っていて、まったく関係のないことに気づいて愕然としたのだが……。 ついうっかりしていたが、水が要らないではなく、水すら入らない(密閉性が高い)という意味だったんだよなあ。 こういうことに敏感になるのも鈴木効果と呼ぶべきか。

『友達がいないということ』

買って読んだ。 便所めしという言葉は知らなくて、検索したら、最近賑わっている用語のようである。私は、一人で食事するということを恥ずかしいと思ったことがなくて、大学は夜間だったし、昼間はその大学の雇員をしていたから、ひとりでぱくぱくと学食を食…

『八日目の蝉』

老けメイクをした永作博美と、その「娘」の井上真央が楽しげに談笑しながら道を歩いていると、突然刑事たちが彼らを取り囲み、永作を逮捕して、刑事たちは井上に驚愕の事実を伝える。井上は永作の娘ではなかったのだ……。 ……こういう話を予告編から想像し、ま…

子供をさらうということ

すこし前に観た攻殻機動隊の劇場版アニメは、虐待児童を政府の闇機関が勝手にさらって、子供を必要とする老人たちに再配布してしまうという、ある意味とんでもないお話で、しかし私なんかは、これは結構なことじゃないかと思ったほうである。映画も、闇機関…

菊池寛と詩

小谷野さんに示唆されて、菊池寛についての丸谷才一の文章を読んだのだが、これがあまり良くない。まさに通俗な文章というものの見本のようなもので、菊池寛とHGウェルズを並べるという発想の、見かけの奇妙さによりかかったものでしかない。 さて、この文章…

動物の自殺について

自殺するのは人間だけで動物は自殺しない、動物は死を知らない、というのが通俗人間論にあるわけだが、これは本当だろうか。 自殺の手段として頻度の高いものが、首吊りや飛び降りなのだが、頚動脈の圧迫や頚椎の損傷、全身打撲のショックが心停止に至るとい…

純文学と大衆文学の区別

http://d.hatena.ne.jp/kokada_jnet/20110504/p2 純文学と大衆文学の区別の基準は、私の場合はほんとうにざっくりしていて、「難しい単語を使っていれば純文学。そうでないものは大衆文学」 というものしかない。 鈴木貞美の本を読んだ以上、純文学という用…

『黄泉の犬』

1960年代にインド体験を得ていた著者が、後続世代のインド体験に疑問をもつくだりが面白い。インドには1970年あたりから先進国の裕福な子弟を顧客とした宗教産業が登場してそれが発達していたのだ。 藤原新也は1963年と1968年に富士山を車窓…

産経写真部!!

この数日産経新聞の写真の変なものばかりを有志がピックアップしたものに、悶絶しているのである。腹と頬の筋肉が吊りそうだ。興味ある人は「産経写真部」でググってください。

丸谷才一が近づきたいのは「民衆」か?

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20110502 とてもそうは思われないのである。丸谷が近づきたいのは、「西洋モダニズム文学」とか「日本の王朝時代」とか、そういったものではないかと思うのだが。 最近の若い読書好きは、丸谷のことを、「スティーグ・ラ…

天譴論

「大震災は、近年、贅沢と放縦に慣れ、危険思想に染まりつつある国民に対する天罰である」という「天譴論」が財界から唱えられた。 (鈴木貞美『日本の文化ナショナリズム』平凡社新書 189ページ) この「大震災」とは、関東大震災のことである。いつの時…