映画の宣伝です

  • リム・カーワイ監督特集 シネマ・ドリフターの無国籍三部作

http://a-shibuya.jp/archives/3862

  • 杉田協士監督作品『ひとつの歌』

http://www.boid-newcinema.com/hitotsunouta/

どちらも私なんかが宣伝しなくても気になる人はすでに観に行く予定を立てていると思うのだが、私はよくばりなので、アンテナを張っていない人にこそ、彼らの作品に事故のように触れてしまうことで、自らの世界観を拡大してほしいと思ってしまうのである。

私は「関係者」なものだから、彼らの映画を去年のうちに拝見させてもらっていて、特に杉田君のは初見のときにびっくりして、なぜかというと、一見なんでもないような風景に、よく見るととんでもなく深いドラマが展開されているという、言うは簡単でも行うのは難しい離れ業を実現していたからで、これはぜひひいきにならねばいかん、と思って応援団をやっていたのである。去年の東京国際でこの作品が受賞しなかったのにも納得がいかないのである。

リムのバックグラウンドは、実は私はよく知らないのだが、初対面で意気投合して、『新世界の夜明け』がチャーミングだったし、沈みゆくかつての経済大国日本のアフターグロウをじょうずに収めている映画だとおもったし、社会派なモチーフをアレなかんじで纏めてしまうアレみたいな映画と一線を画す特異な映画作家だと思うのである。『アフター・ディーズ・イヤーズ』は初見でうっかり×××してしまって、明日の上映がリベンジなのだが、作風が一作ごとにばらける感じが、初期のサム・メンデスみたいでかっこいいなと思うのである。

どうもミーハーで表層的なことばかり書き募ったような気がするが、まあソフト化を待つなんていわずに、劇場で観てください。『夜が終わる場所』が好評のうちに終了したが、まだ三宅君の『Playback』や木村君の『愛のゆくえ(仮)』など、今年はまだまだ注目すべき新作が待機中なのである。