2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

人間は差別が好きか

それは多分違う。人間は公正であることをもとめるのだ。知識の足りない人間がおこなう公正さの追及が差別になってしまうのだ。『サルの正義』をゆっくり読み直して、私は覚醒しはじめている。呉の敵が人権派であったのなら、呉自身は「人間派」である。それ…

とはいえ、である

『黒い雨』はリライトであっても盗作ではないのではないか。資料提供者の了解のもとに「創作」が行われたのだから。そういうのを盗作とは言わないだろう。『黒い雨』の評価が上がった後に、井伏が重松日記の名を伏せたなどモラル的にちょっと問題のある対応…

感想

ただ、「事実に忠実に」という思いから、無意識のうちに「原作」と近い表現を行ってしまう(立松の「光の雨」の場合など)ということもあり、意図的に「剽窃」や「盗作」を行わない限り、もちろん指摘するのはいいが、「糾弾」し「人非人」のような扱いをす…

ムムム…

私のフリーメールのアカウントに無効パスワードを連投したやつがいるらしいぞ。ふ〜む。

日本のダークナイト

…にあたるものは何だろう、やはり必殺仕事人みたいなものか。『ダークナイト』において、ジョーカーはバットマンの存在を理由にして無差別殺人を行い、ゴッサムシティの住人の憎悪をバットマンに振り向けたわけだが、仕事人は存在しないことになっているから…

いやはや!

http://www.japanpen.or.jp/e-bungeikan/study/inosenaoki.html 井伏鱒二ってのは凄い人だったんだなあ…。黒古さんには残念だが、私は、井伏については同情のしようがない。 猫猫先生のアンチ原爆重視の理由の一端を理解した気がする。もともと核保有国でも…

いやはや!!

重松が被爆日誌を戦後に釣り仲間として知り合った井伏鱒二に見てもらおうと考えたのは,浄書脱稿から二年半たった昭和三十七年たった六月のことである。http://www.kyoto-seika.ac.jp/nakao/class/journalism_2002_01/journalism_06.html 釣りか! 井伏は大…

クリストファー・ノーランのキャリア形成

『フォロウィング』『メメント』で売り出してアメコミ映画の監督へという流れは、『パブリックアクセス』『ユージュアルサスペクツ』で名を成し、アメコミ映画監督になったブライアン・シンガーとかぶっていて、バットマン映画を手がけた直後に好きな映画を…

私が『エクソシスト』で見落としていたこと

友人の強力なプッシュに促されて、バルト9の深夜興行で『エクソシスト・ディレクターズカット』を見た。音がでかくて、よかった。キンダーマン警部が映画監督デニングスの死んだ階段を現場検証していて、パズズ神の頭部を発見するシーンがある。毎回ここを…

エキゾチズムとしてのカトリック、空気のように遍在するワスプ

『エクソシスト』にワスプが出てこないわけじゃないけれど、点景としてしか存在せず、それはつまり、製作者がワスプを観客として想定していることを、逆説的に証明しているのだといえる。彼らは映画ロケ地の大学や、キンダーマンとカラスが会話するテニスコ…

とぶ、飛ぶ、翔ぶ

『翔ぶが如く』の連載開始が1972年、『飛ぶのが怖い』日本語版出版が1976年、『翔んだカップル』連載開始が1979年。司馬以前に「翔ぶ」という用法はあったのだろうか、ぼちぼち追跡します…。ジョングの訳者柳瀬尚紀が「翔ぶ」という用法に疑義を呈していたの…

小林秀雄「真贋」

青山が、どうしてあの時あんな間違いをしたか、今だにわからない。 そんなの、「日頃、文学の話ではいつも彼を凹ませているので、この時とばかり思った」からに決まってる、と思うのだが…。

小林秀雄「骨董」

さっそく読んでみた。骨董をいじることと、いじることを許されない芸術鑑賞とを対比して、美を「いじる」ことを称揚するという論旨。わからんでもない。遠く安部公房の芸術論(音楽はウォークマンで聴けばいい)に通じそうだ。陶酔を表現する(体が勝手に動…

唯野教授ばりに地下鉄の中でひらめいた

そうだ、経済のなかには時間は存在しないんだ! 経済学はその理論に無理に時間を組み込むから現実と齟齬をきたしてしまうのだ。情報を得て、商品なら商品、それを買いたいと思う決断は一瞬のことだ。熟考のすえに購入を決断するというのも、だから、購入に時…

窓口係の杓子定規

タイトルは、「役人の杓子定規」とはじめ書いたのだが、そういえば郵便局は役所でなくなったんだよな…。猫猫先生に同情。私は区役所に、自分が過去に印鑑証明登録をすませたかどうか、身分証として免許を提示しながら窓口に問い合わせたのに、担当者が応じな…

不条理を合理化しているのか、たんにバカなのか。あるいは、目には死を、歯にも死を、殺人者はその一族郎党を皆殺し。

本棚を整理していたら『健全なる精神』が出てきた。売ってなかったのか…。159ページ「(5)不条理の安易な合理化」を読み返したが、やはり変。なにより直後の「(8)愚民と知識人」と齟齬をきたしていないか。「三親等以内の身内にラーゲリ収容者のいな…

福田康夫政権を倒した池田信夫先生…

温暖化論議をまだ続けていらっしゃる。それは確かに二酸化炭素は地球温暖化の原因ではないだろうが、主要因ではありそうに思えるのだが(たばこは肺がんの原因かというのと同じ理屈)。私はカール・セーガンの議論が妥当なように思う。せっかく太古に樹木の…