2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「私は差別をしない」

私は差別をしない。しないから呉先生の主張も、「宇宙人によるアブダクション被害者」の報告も、私の映画の感想も、同じように扱うのである。どれも、すべて、今はないもの(私の見た『ポニョ』はもう消滅しているのだ。映像なのだから)についての意見に過…

深夜に裸でカレーを作る?

どれどれと思ってコンビニに毎日新聞を買いに行く。ついでに買ったタマゴサンドを齧りながらモニタに向かい新聞を取り出すと、ふと「季節のたより」という欄に目が止まった、とここまで新聞小説調にしてみた。朝倉晴美という方の「秋夜中カレー混ぜるとき裸…

宮崎駿と私

宮崎は私の伯父の世代に属するので、宮崎の作品は、私にとっては伯父さんからのメッセージみたいなものなのだ。共産主義が崩壊してからの数年間は、「伯父さん」は元気がなかったけれど、97年くらいから発奮して元気をとりもどした。『ハウルの動く城』は…

夢と情報

初期の手塚漫画は、夢というか、空想をそのまま描いたもので、そのタッチに慣れてしまいさえすれば、いまでも抜群に面白い。それこそ、演劇的に世界が自足している感じがあるのだ。劇画以降の漫画の発展とは、要するに、情報がかつての夢、舞台、に侵入して…

問答無用!

http://blog.tatsuru.com/2008/09/24_1730.php私自身は遺憾ながら内田せんせえの本を3冊くらい読んじゃったんだけどね…。1冊で「じゅうぶんですよ、わかってくださいよ」である。(このクイズは簡単すぎたかな?)本当に頭がいい人とは最初にその分野の「…

学者の腐ったやつにも三分の理

…ではないか。瑣末であっても欺瞞をいうのでなければ、かれは「間違ってはいない」わけだ。しかしその振る舞いが、内田せんせえの基準では「間違っている」わけで、そして内田せんせえはみんながその基準を採用していると「思っている」。ならばこれは、ルー…

呉先生…

左翼全滅時代だからこそ、その恩に報いたいと思う。http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/080928/acd0809280255001-n1.htm 「ええええ」という感じだが、猫猫先生の読みを裏付けた格好だ。 復讐の人類史的意味にも気づかされた。 こちらはなんだか私の…

『崖の上のポニョ』

脚本はぐだぐだなのだが(というか無いらしい。いきなりコンテを描くのだそうだ…)、演出が神がかりに素晴らしい。参りました。

喫茶店の幽霊たち

手塚を一心不乱に読んでいると、なぜか隣席に大声で床屋政談をはじめる二人組が入ってくるのである。二日連続である。初日は、まあ古いタイプの喫茶店だったし、そういうじいさん達の店だもんなと諦めたが、今日は、エクセルシオールカフェに今風の格好で入…

正体がある、正体がない…。

『七色いんこ』。ズルして最後の方だけ読んでみたら、主人公の覆面男の正体が読者に明かされるようだ。まあ、手塚の世代なら、最後まで正体不明ということはないだろうなと思っていたが、やはり、である。ブラックジャックも当初は謎の男だった。キャラクタ…

大使という言葉

『マグマ大使』を読んでいて思い出した。『鉄腕アトム』も、初期は『アトム大使』だったのだ。手塚における、あるいは当時の世相における、「大使」という言葉のニュアンスは、どういうものだったのだろう。私が子供のころ、黒柳徹子がユニセフ大使だったし…

『わたしは真悟』

ひさびさに読み返して、また泣いた。「人間」の生きる意味は、生きた痕跡を残すことにある…。

手塚治虫ばかり読んでる

『太平洋Xポイント』『有尾人』『アトムキャット』『未来人カオス』『魔人ガロン』『マグマ大使』『スリル博士』『0マン』『ノーマン』『七色いんこ』その他その他…。異様な創作欲…。圧倒される。

部屋の模様替えもはじめた

モニタを買い換えてみたのである。十年前のモニタに値段がついたのが意外だった…。

ひさびさにデザイン変えてみた

ああ、段落はじめのインデントが効かないでやんの。ま、いいか。

『蛇にピアス』(映画版)

かなりよい。セックス描写が、他人の体を使ったオナニーの延長にある行為のように描かれていて、ちょっと面白かった。それこそ真実味を感じたのである。偽善的なところは一切ないけれど、奥行きも一切ない人間像。つまり、登場人物が人生に対して味わいを感…

『氷点』

100ページほど読みすすむ。売れた小説だけあって、作者の筆の運びが類型的かつ説明的なので読みやすい(と、いう表現は別に作者に対する悪口には当たらないと思うが←と、念を押す程度には悪口として通じてしまうであろう)。「村井は高木の遠縁だった」に…

この皮肉、不成立!

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/080718/acd0807180257001-n1.htmその宮ナントカさんが日頃「援交ギャルの一人と結婚でもするのだ」とうそぶいていたら、その皮肉もなりたっていたんだけれどね。残念ながら…。自分のやっかみを相手が裏切って、そ…

猫猫先生

それは『100万円クイズハンター』。http://ja.wikipedia.org/wiki/100%E4%B8%87%E5%86%86%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC小学生の頃、夏休みに毎日見てたのに、柳生博の「はんたあ、ちゃんす!」のかけ声しかおぼえてな…

大原麗子のサントリーCMの舞台は現代だった!

当時私は子どもだったから、とくに団地の子どもだったからというのはあるかもしれないが、和服着て、アンティーク調の(というほどでもないが)家具にかこまれた大原麗子は、「タイショウジダイ」のヤサシイオカーサンなのだと勝手に思い込んでいた!

浅丘ルリ子『渚の白い家』(シネマヴェーラ)

この無葛藤主義(勝手に決め付ける)、嫌いではない。日本人は、このようでもある、あるいはあったのだ。私が生まれた頃(公開1978年)の日本の空気を(ハワイロケなのに)濃厚に湛えていて、懐かしかった。この日の併映が『危いことなら銭になる』で、…

手塚治虫『七色いんこ』

まだ読み始め。主人公を追う女刑事の造形が高橋留美子っぽい(人民帽はYMOから?)。『うる星やつら』に当時の手塚が追いつこうとしたのか。手塚漫画の覆面キャラというのは、リボンの騎士の昔からあったが、目を入れないのは珍しい。白目のキャラという…

三浦綾子『氷点』

買った。いっしょに倉橋由美子『暗い旅』とビュトール『心変わり』も買ってみたわけだが…。さすがに差別云々以前に、古い。ごくはじめの方に「村井の慕情の激しさに、夏枝は感動した」(文庫版上巻8ページ)という一節があって、まあ前後を読んでいただきた…

いろいろわかってきた

『キン肉マン』のコミックス版の2巻を読んでいたら、ずいぶんタイアップ的表現が多くて、たとえば、森永製菓の「ポテロング」という商品名をキン肉マンが頻繁に口にする。ウィキペディアによると、ほんとうにタイアップで、しかしグリコ森永事件のせいで中…

笑っていることを表象したい

私が高校生のころ、すでにばか笑いが、窘めの対象だったもんなぁ…。「いくら漫画が可笑しくったって、教室でそんなに笑わないの」って同級生から注意されたんだぜ(こういうことを話すときには口調も橋本治じみる…)。これが1992年のことだったかなあ…。…

若者ことば?

ばるった、という言い方があるらしい。なんと、バルサンした、という意味なのだそうだ。本当かねえ。教えてくれた友人に、じゃあ現在形は「ばるる」とか言うわけ? と質すと「う〜んどうなんだろうね」という返事。私が担がれてるだけなのか。これはもう通用…

日本人の「皮肉」

http://gogen-allguide.com/hi/hiniku.html(コピペできんようになってたので、とりあえずリンクしておく)そうか、皮肉にしか達しない言辞によって真髄をさししめすから、嫌味が成立するわけね。日本人って、ステキ。

表現のニュアンスは時代によって変わる

アトム「でも南極ってずいぶんロボットがみじめですねえ」 ロボット農場主「フンたしかに その点についてはごもっともだ」 (講談社漫画文庫版『鉄腕アトム』03巻「ブラックルックスの巻」より(23ページ)) ヒゲオヤジ「フンどんな都合か調べてやるぞ…

世界に終わりは来ない。個人は終わるだろう。社会も終わるだろう。

池田信夫先生が、他人の失業をそれみたことかと囃す下品な内田樹せんせえにチクリと嫌味を言っていて、快い。それみたことか。『ダークナイト』を見たばかりの私は、クリスチャン・ベールとマイケル・ケインの掛け合いを思い出さずにはいられない。どうせ僕…

怒った人たち

世界には見えるものしか存在しねえんだよ! 俺は存在するんだよ! てめえは、俺を、見ろ!!あいつらの理屈って、そういうことだもんねえ…。私は別に、世界には見えないものだって存在するしねえ…と、かれらの怒気の無意味さをながめるだけ…。「怒った人たち…