浅丘ルリ子『渚の白い家』(シネマヴェーラ)

この無葛藤主義(勝手に決め付ける)、嫌いではない。日本人は、このようでもある、あるいはあったのだ。私が生まれた頃(公開1978年)の日本の空気を(ハワイロケなのに)濃厚に湛えていて、懐かしかった。

この日の併映が『危いことなら銭になる』で、こちらのほうが『渚の白い家』より十数年前の映画で、したがって『渚の白い家』よりも明朗な作品で、同時に退屈なのだ(笑い屋さんもいたが)。

木村功の友人役の笈田敏夫の顔が凄いのだ。あの頃の日本人は、ああで、子どもの頃の私は大人が怖かったのだ。1980年前後の日本って、ふりかえると面白そう…。