正体がある、正体がない…。

七色いんこ』。ズルして最後の方だけ読んでみたら、主人公の覆面男の正体が読者に明かされるようだ。まあ、手塚の世代なら、最後まで正体不明ということはないだろうなと思っていたが、やはり、である。ブラックジャックも当初は謎の男だった。

キャラクターの正体を明かすことや、「意外な真実」を読者に知らせることに意味を見出さないのは、やはり吾妻ひでおの世代あたりからではないだろうか。そして、そういう「投げっぱなし」の作品を読むのは、私にはつらかったりするのだが…。