2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「アバンタイトル」

小谷野さんが指摘した「アバンタイトルは和製外国語」、いままでひっかかりもしなかった。「アバンギャルド」あたりから発想したのだろうか。英仏語混交はバトルロワイヤルの類か。英語では、プレタイトルシーケンス(シークエンス)、なんかでいいんじゃな…

「アバンタイトル」の用例を求めて

1475ページに、水野和夫(晴郎)による「「007/危機一発」のタイトル前のシーン」という表記あり。1965年4月下旬号。これだけで、この時点では用例がなかったとするのも無茶な話だが…。別の場所で島田親一(フジテレビ演出家)が「逆に今、テンポを強め…

「アヴァンで」

そういえば思い出した。誰かもいつかも忘れたが、「タイトル前に」の意味で「アヴァンで」という表現を使っていた。 アヴァンギャルドが前衛なので、そこから転じて「タイトルのアヴァンで」という言い方が先に成立して、さらにアヴァンタイトルに転じて行っ…

性革命

古い『映画芸術』の1970年のものを買ったのだが、エロい。性革命って伊達ではなかったんだ。政治革命に敗れて性革命に向かい、性革命に敗れて消費革命に向かい、消費革命に敗れて内的セカイの革命に向かい、まったり革命に敗れて…。

中公世界の名著 ダーウィン『人類の起原』

あまり向き合いたくないことだが、性選択は厳然として存在する。ここ四十年ほどの地域環境から(政治革命に敗れて…)、多くの人は自己の性生活を形成している。誰も逃れられない。読みたくなかったんだが、古本が安かったので買ってしまった。経済的に余裕の…

自己認識も性選択である

自我の病に冒されて自滅する野生動物だって、たくさんいるんじゃないかなァ…。キルケゴール生物学。

『ヴィヨンの妻』

題名は『ヴィヨンの妻と桜桃とグッドバイ』にしたほうがいい…。佐知は「正義の人」だったのである。苦学生辻を想う心の純粋さにくらべたら、マフラーを盗むほどのことはどうということでもない。そこを作家大谷は見誤った。佐知を嘘を通す者かと誤解したので…

『しんぼる』を弁護する(ネタバレあり)

わかってない人がいる。この映画をばかにできるのは、映画開始十分でレスラーの首が伸びることを見抜けた人だけである。神様気取りってあなた、神様も自分の行為の結果を知ることがない、というのがこのハナシの肝なんだが。ちゃんとわかってる?松っちゃん…

青い目をして赤い靴をはいた女の子

野口雨情の研究家はいろいろ発見をしているのかも知れないが、それに顧慮を払わずに『青い眼の人形』をそのまま読むと、アメリカから来た人形(「青い眼の人形」)が赤い靴を欲しがって(「夢を見る人形」)、靴を手に入れた後アメリカに帰る/帰らされる(…

野口雨情

まあ左翼じゃないだろうなとウィキペディアの浅い記述を見ただけでも想像がついたが、こういう記述を発見。 10月、『日本詩人』に民謡「錆」を発表、詩壇の注目をひく。自作童謡「千代田のお城」を自書して澄宮殿下に献上。これは、民間より皇室に自作自書の…

「ので」と「から」

「ので」は単に順接の助詞なのに「から」は理由のみをみちびくから、人によっては強く感じる(だから気がおける仲では避けたほうがよい)ということでしょうか。あまり気になりませんが…。

平和という名の檻

喜劇・女生きてます [VHS]出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ発売日: 1992/09/21メディア: VHSこの商品を含むブログ (2件) を見るヒモの男が満員電車の中でくだを巻くシーンを見ていて、ああ、平和って檻なんだよなあと思った。満足しているかどうかは関係な…

映画版『書を捨てよ町へ出よう』

『田園に死す』だけ見て、寺山ってこんなもんかと思って見ないでいたが、不覚だった。こっちはもっともっと、ぜんぜん面白かった。橋本治が『菊と刀』で「さぶ」の文通欄を揶揄したのは、これの文章版というわけで、つまり、まあ、たいしたことではなかった…