2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

第二期ルパン三世の宮崎駿

「死の翼アルバトロス」ってはじめて見た。コナン(ファルコとギガント)とナウシカ(ガンシップとバカガラス)の間をつなぐものがあったのかと勉強になった(ラピュタはフラップターとタイガーモス号)。宮崎駿は本当に戦前の飛行機が好きなんだなあとも思…

大について

http://ja.wikipedia.org/wiki/蘇軾 兄弟に大小がわりあてられた例。しかし、やはり潤一郎大に精二小の小谷野説はうべなえない。昭和の軽薄な気風が潤一郎だけに大を付したのではないか。http://d.hatena.ne.jp/mailinglist/searchdiary?word=%C2%E7%A4%CB%A…

おどけた口調

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20100917 『四畳半神話大系』を買って、とりあえず第一話だけ読んだ。熱中するほどではなくても楽しく読めた。小谷野さんはこういう戯けた文章が嫌いなだけなのではと思った。読んでいて、「優しいサヨクの嬉遊曲」など初…

バラバラに撮ったのをコツコツと貼付けたのだろうけれど

これは映画館で目を見張ったです。

あれから6年…

『イノセンス』で路地裏を奥へゆっくり進むのに大騒ぎしていたのから、もう6年経ったのだなあ…。

主観を共有する

劇や映画はまさに主観(上の項の「風景」)を共有する技術であった。劇や映画は数時間から一晩で終わるのが常だが、小説や歴史や宗教など、まともな書物はだいたい数日はかかる。それだけぶあつい主観は、もともと受容が難しいのだと考えるべきだろう。だか…

冷静に考えたら、唯物論はけっこう恐ろしい

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20100916 なにも歴史の法則について考えなくても、神だのカルマだのが世界を支配していると考えていたことがそもそも間違っている。神の法則も、カルマの法則も、歴史の法則も、経済の法則も、物が目の前にあるようにはあ…

「一言でいいきる」

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20100915 よくわからないのですが、批評家がなにかの作品をひとことで評することを求められたときに、「つまらない(面白いの反対)」というだけでは恥ずかしいから「完成度が高い」などといいかえる、ということですか?…

悟るタイミング

もしかしたら誤解しているのかもしれないが、『悪人』の樹木希林の行動原理の分析である。母に捨てられた孫を育てざるを得なかった事情が、かえって、希林にある種の歪んだプライドを抱かせてしまった。それが、悪徳商法のカモになるといううらぶれた慰めを…

『悪人』

すごい好きになったんですけど…。これ、作り手の意図がいまいち分からないんだが、人と人とはすれちがいつづけて、めいめいが勝手なことをしたり思ったり言ったりしていることを、酷薄に外側から眺めているわけ? だとしたらものすげえ傑作なんですけど。満…

上映会のお知らせ

ジョン・フランケンハイマーの『5月の7日間』と『フィクサー』をフィルムで上映します。日本語字幕はありません。日本語字幕はありませんので注意してください。『5月』のほうは16ミリですけど、会場が小ぶりなので大して見劣りはしないはず(フィルムの状態…

カオスに対処する方法

『ダークナイト』のジョーカーに対処する方法は実はあったのである。すべてのゴッサム市民が、デントのように、偶然を受け入れればいいのである。偶然にまかせて、野生動物のように従容と運命に従うとき、人は善悪や法律から自由になれる。カオスに身を任せ…

よく考えたら…

クリストファー・ノーランの映画って、『メメント』以降の、『ダークナイト』までの作品群は、資本のお題に応えていたということだった。応えていただけなのかどうかはさておき。『メメント』の印象は、私にはもう遠い記憶のかなたになってしまったけれど、…

『タルカス』

知らなかったが、すごい曲だ。

醜女の深情け

チャップリンの初期作に『醜女の深情け』という長編があって(出演のみ)、この言葉はたまたま小学生の頃から知っていた。小谷野さん経由で昨日はじめて知ったのは「悪女の深情け」なんて表現があること。というか辞書サイトでは「悪女の…」のほうは項目ある…

『ザ・クラッシュ』

車で人をひいてしまったとき、もしも被害者がフロントガラスにめり込んでくぎづけ(STUCK)になってしまったら、というアイデアで展開したサスペンス物。低予算だが、なかなか面白い。女優に見覚えがあると思ったら、ミーナ・スヴァーリだった。

小林勇「隠者の焔」(雑誌初出1970)

狩野亨吉の性生活について「野原」が考察した文章に、「私」が背景を説明する章をそえる形で構成されている。野原は沖縄戦で戦死したことになっている。この野原のモデルは誰だろう。なぜ小林がこれを発表したのか、小林勇文集第五巻の解題は書誌だけなので…

ある映画史

さほど興味はないはずなのに、なぜか『天地創造』なんかを見ているジョン・ヒューストンである。やたらに結婚と離婚をくり返したという点で、ベルイマンに関心をもつと、ヒューストンにもまたふりかえざるをえないのである。『男と女の名誉』とか『ザ・デッ…

狩野亨吉は珍野苦沙弥のモデルか?

『猫』の苦沙弥先生のモデルの一部にもなっているらしい(http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1229.html) 夏目漱石の『吾輩は猫である』の先生のモデルといわれる。(http://fine-vn.com/cat_17/ent_45.html) などとあるが、実際のところは ただ「猫」…

狩野亨吉「歴史の概念」

http://www.aozora.gr.jp/cards/000866/files/2660_20668.html まえから小谷野さんのヘーゲル嫌いには一定の理解を与えつつも、私は釈然としなかったのだが、狩野のこの文章は従来の私の胸のつかえを見事に解消した。やはりヘーゲルにも、その末裔たるマルク…

結婚している人は『インセプション』についてつい語りたくなるものである模様

私が『ダークナイト』に熱狂して、『インセプション』にはさほど感心しなかったこととあわせて考えるとちょっと面白い。独身者は、意外に夢を見ないものである。

身分と言葉

私の親も理由を明かさずに禁止を強いるところがあった。品川力のエピソードを読んで、そのことを思い出した。あれはなんだったのだろうと今思い返すと、じつは簡単なことであった。理由などないのだ。理由なく自分の子供を縛りたかっただけなのだ。理由が明…

才能の他に運命というものがある

http://twitter.com/kobayashitakuya/status/22625371642 村上春樹は『ノルウェイの森』で人生がかわった人でしょう? 作家としての春樹に興味がなく、それまでの小説にも関心を持たずに、作品単体として『1Q84』に惹き込まれた人って、そんなにはいないと思…

青江舜二郎

私には未知の人だったが、ご子息のつくった?ウェブサイトが充実している。 http://www.aoe-d.net/read.html(青江伝は長いので、とりあえず初回と最終回だけ目を通した) http://www.aoe-d.net/angulimala.html 青江がインドで見て感動した「アングリマーラ…