自己と知

映画の神話学 (ちくま学芸文庫)

映画の神話学 (ちくま学芸文庫)

知ることがいつのまにか正しいことを知ることになってしまう矛盾した文化状況。よく考えてみればわかるが、正しいことを知ることは知るということから一番遠いことだ。たしかに、そのことに思い至れば不安になってしまう。しかし、不安から逃げようとして、自分こそが正しいと主張するなら、「自分」というものの発展はそこで止まってしまう。

つまりはまばゆいまでに光り輝く闇が問題なのである。(「映画の神話学」より)

矛盾から目を逸らしてはいけない、ということでしょうか…。