不思議な戦後

道をあるいていて、「2016年に東京オリンピックを!」という標語の書かれた広告を見つけて、ああ、今って不思議な戦後なんだなあと感慨を深くした。

金持ちと貧乏人の乖離を話題にするのだって、要するに、戦後って事だ。戦後でなくなれば、その乖離を話題にしなくなって、一億総中流って、「言い出す」だけなんだもんな。

テレビの方式を変えて、旧来からのテレビを見れなくするのも、要するに、新しい「街頭テレビ」なわけだ。さすがに地デジが入っているよその家にあがりこむことはできなくて(しかし子供はするかもしれない)、貧乏人はワンセグケータイの小さなディスプレイを覗き込むのだろう。

そのうち北朝鮮が崩壊し、難民が日本にやってくる前に、私たちは東独の壁崩壊後の歴史をおさらいしておかなければいけないのでは、とか、わたしは前から思っていたが、やれやれ、日本の戦後を、先におさらいしておかなければならないんじゃないか?