太宰治の生涯

あまり知らなかった。「女生徒」は他人が書いたタネがあるらしい。最初の心中(女だけ死んだ)は殺人の疑いもあって、身分を利用して罪をまぬかれたらしい。婚外子がいた。これまたタネ本である「斜陽日記」のほうがニセモノだと世間から疑われたこともあった。などなど、まあいろいろやっていたらしい。四十になるまえに死んでいる。

宮本顕治が太宰の死を非難したこともあったらしい(本屋で文藝の別冊を立ち読みした)。宮本としては太宰を芥川の亜流と看做してそう言っただけなのかもしれないが、いい得てる気がする。芥川も晩年不倫していた。

中学の頃勉強と思って『人間失格』や『斜陽』を読んだがたいして面白いと思わなかった。『人間失格』で漫画家を蔑視しているような表現があって、不快だった。