空襲と人種差別

そういえば第一次大戦の頃から白人はたがいの都市を空襲しているのだった。黄色人種同士の空襲合戦って、なかったんじゃなかろうか。日帝が一方的に支那の都市を空襲したくらい? じゃあ真珠湾攻撃で白人がこうむった、空襲ずれしているヨーロッパではなくアメリカの、屈辱はいかばかりかということになるわけだ。新型爆弾を、一発ではなくかならず二発落とさなければ、白人の怒りは収まらないのであった。

墜落した飛行士の表象というのもある。大江の「飼育」とか、手塚の「紙の城」とか。安全な立場から殺戮を恣にするということへの、怒りと憧れ。