2006-08-31から1日間の記事一覧

「こころ」まで、そして「道草」「明暗」

「ありえたかもしれない自分の自殺」までを表現することで、はじめて漱石はいつわりなく自己を眺めることができたのではないか。それが「道草」となった。「道草」が弾みとなって、漱石はどうにもならない他人たちが交響する世界を描き出した。それが「明暗…