2011-08-08から1日間の記事一覧

『死ね!死ね!シネマ』

現実との妥協を映画ファンから嗤われ、さらには表現の不徹底を信者の女子高生からなじられた映画監督が、屈辱と悔恨の苦しみから発狂して、自ら連続暴行殺人の犯人に変貌し、またその様子を自分で撮影する。究極の衝撃映像をものしたわけである。かれは自殺…

『悪魔のいけにえ』

眼のクローズアップがやたらにあることを、以前はみすごしていたようだ。自分がいかに漫然と映画を観ているのかを思い知らされる。 私がこの映画で一番怖いと感じるシーンは、肉吊り用のフックに人間が生きたまま引っ掛けられるところである。一方、チェーン…

『ヘルハウス』

ホラー開眼体験をする前には、これがいちばん私の怖いホラー映画であったのだが、いま見直すとそんなに怖くはない。役者の演技でもたせている映画である。なにより、死霊が生前のうちに死後のことを考えて、部屋を鉛張りにしていたというオチがあまりに「科…

ゾンビ対サメ、『サンゲリア』

私などがいまさら論評するまでもないくらいの有名作。『死ね!死ね!シネマ』に関わったことで、私のなかにかつてあったホラーへの嫌悪感のようなものがなくなったので、いろいろ観てみたくなったのである。 制作当時、『ジョーズ』と『ゾンビ』がはやってい…