かつて友人で哲学者のダニエル・デネットは、ファウストのような口振りで、私に冗談を言った。「リチャード、本当に困ったときには……」。
(『神は妄想である』229ページ)


そういえば日本人は「いざとなったら」という思考が好きで、差し迫った事態が出来するまえからいまは非常時だから! と定義してムチャをやるのである。(左翼も、ファシズムを未然に防ぐ救世主物語が大好きだからなあ…。先にあげた高橋源一郎も、結局そういうことなわけでしょ)

イギリスにも立派な科学者であるくせに熱心なキリスト教徒でもあるという人が数人いて、その支離滅裂さにリチャード・ドーキンスは頭を抱えているようですが、そういう類の「学者」が日本にはことに多いというだけの話なんじゃないですか、猫猫先生蛭子能収は漫画からの収入が全体の1%というあやしげな噂がありますが、著作からの収入が全体の5割以下の著作家は作家を自称してはいけない!、なんて。