勝つか負けるか

柄にもなくスポーツものの映画なんか見て面白い! と膝をうったりなんかしている。

スポーツには集団競技など勝ち負けがはっきりしているものがあって、芸術みたいに多様な解釈を許さないのが興味深い。

…と書いていて思い出したが、写真以前の美術などにははっきりと勝ち負けがあったじゃないか、というのである。

どちらの作品がより写実的かということで、素人を含めた多数の選択が美術品の価値を決めていたであろう。当時の芸術が王侯や教会のためにつくられたとはいえ、高価な作品ほど民衆にもみせて「自慢」するためにあっただろうから。

いまだって、芸術は間接的に勝ち負けを競っている。ようするに、批評家を、ひいては市場を味方につける戦いなのだ。ネットの登場で商業批評家の生活はなりたたなくなりつつあるが(あはは)、まだまだマスコミの評論家には力があるのだ。