タイムトリッパー夏目房之介

『漫画学』(ちくま文庫)を読む。たしか学生の頃も買って読んだ記憶がある。私は、再刊本や文庫版などで昔のマンガを読むわけだが、夏目は同時代の目撃者だったわけで、そういう人特有の歪みがあって面白い。私の歴史は、つまりカメラアイであって(マンガは写真製版なんだから、…いまは違うか)、歪みがないぶん時代の臭いもなく、歴史の欠落も察知できない。

ところで61ページの『快球Xあらわる!!』の飛ぶ少年は、ほとんど「タケコプターをまちがって腰につけたのび太」じゃない…。ちょっと…、藤子先生…。