文明を停滞させる「休息」勢力

重要なのは都市化ではなくて宅地化である。

田舎というのは徹底的に生産の場で(自然を食品や資材(材木など)に変換する)、都会というのは交換の場だったわけだ(交換に利潤を足して、交換の価値の順位をつける)。生産だけでも、交換だけでも、ヒトは疲弊してつぶれてしまう。夜遊びが過ぎて明け方にぐったりとするあの感じは、つまり「交換しすぎて脳がつかれている」のだ。

今の問題というのは、都市にも田舎にも宅地化の波が逆流してきて、交換も生産も衰退していることにあるんじゃないだろうか。マンガ喫茶なんて、体はレストさせておいて頭はネットやマンガで興奮させているわけだろう? こりゃあ文明の敵じゃないか! 頭と体は同時に興奮させるか、同時に休息させるのが自然というものだ。