気違いがゆく

久松静児『女の暦』、疲れていたのでほぼ全編眠ってしまったが、終盤主人公の姉妹が夕暮れの丘をゆく気違いの老婆に遭遇する。いろんな男と寝たことを自慢したり謝ったりするのだが、これに驚いた。哀しみとほのぼのさが入り交じった表現で、にわかに意図をはかりがたい(寝てたというのもあるが…)。昭和29年作。こんな表現がよく通ったな…。