根拠を抜いてしまった…

アシタカだって、向かってくる者はばんばん殺してしまう。宮崎駿は、なぜ生命は大切なのかという問いを『もののけ姫』において放棄してしまった。生命と生存は、それぞれ別個の価値だったのだ。アシタカの矢は、『北斗の拳』トキの有情拳ではないが、痛みを与えない。フィクションだから殺してもいいという旧来のウソを、フィクションだから痛くないという、あまりなかったウソに変換したのだ(異様に感じる視聴者も多いと思う)。

それにしても、アシタカは生まれ育った村に帰らないのかな。