やはり書いてあった

「軍人には階級があって抑えが利くが、政党人には肩章がない。かれらに操縦が利くのは金銭だけで、昔も今も変わりはない。」(『昭和史発掘』3 文春文庫旧版82ページ)

こういうことが書いてあるのではないかとおもって読んでいたのだが、やっぱりあった。あたりまえだが、教科書には書いてないのだ、こういうことは。

資本主義が詐欺である程度には、議会制もやはり詐欺だろう。だからといってやめることはできない。

軍部は日本の幸福をもとめてストラグルしたが、みずからの外部に客観的に存在したのは領土になりうるような土地と異民族だけで、それが幸福にばけるかどうかはわからなかった。代議士たちも日本の幸福をもとめて諸処にカネをばらまいたが、それが正当な代価であるかどうかはわからなかった。国家の幸福は市場で適正価格をつけるわけにはいかなかったからだ。

言葉もイデオロギーも恐ろしい。私のなかで松本清張ベケットが邂逅した…。