「差別に対する反抗」

生徒の「差別がいけないならなぜ天皇はいいんですか」という質問に教師が答えられない、それが差別の根源だ(http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20100228


そこなんですよ。私が子供からそういう問いを受けたら、「差別されて虐待されてるわけじゃないんだし、まあいいんじゃない」と答えると思うんですよ。「天皇もいろいろ大変らしいよ」とか。「カースト制のインドよりましだろ?」とか。なぜ日本がこういう天皇制を選ぶにいたったのかの、近現代のおおまかな歴史を説明したりとか。

談志の噺の枕に「バーに俺とアラン・ドロンが連れ立って行ってあいつのほうがもてて、それに俺(談志)が怒って『平等にしろ』と文句を言っても通るわけねえ」というのがありました。まあ国家は「バー」ではありませんが、代表に選ばれるというのは人気がものをいう側面はある。

でも小谷野さんも授業で「なにか質問は?」と生徒に問うて、しかしなにも訊かれず、でもそこをテストしたら生徒は答えられなかったということはあるんじゃないでしょうか。もしかしたら、これも(間違ってはいるものの)「差別に対する反抗」なのかもしれませんよ。この知識がキミたちにこうこうこのようにプラスするのだよと、懇切丁寧に生徒に説明しなければ、生徒は教師の話を聞こうとも思わなくなっているのではないでしょうか。