「殺人鬼を文化英雄にしていいのか」

13日の金曜日PART2』も面白い。シリーズ化に際して、殺人鬼をヒーローとして描写することに、まだ製作陣が及び腰でいる様子が伝わってくる(私たちは、この作品からほぼ30年にわたる歴史を知っているのだ)。とはいえ、現実世界においては、1970年代から、シリアルキラーを文化英雄視することが、アメリカでは行われはじめていた。あるいは過去の戦争英雄を「殺人鬼」として引きずり降ろすことも。ベトナム戦争があったから。

あと「本人よりも本人に詳しい他人」というテーマもある。ジェイソンはジェイソン神話を知っている被害者に自分の母を装われることで逆襲されてしまうのだ。