戦争と将棋

ついつい考えもしないこと。もし太平洋戦争で日本が優勢だったら、日本軍はワシントンまで進軍するか、降伏したアメリカに進駐(占領)してやはりワシントンまで行かなければならなかった。

引き分け・講和には、それぞれの思惑が合致する必要があって、もしアメリカが講和を望むとしたら、真珠湾攻撃の屈辱にふるえる国民を宥める理屈をアメリカ政府はひねり出さねばならなかった。だから引き分けの目は、じつはありえなかったわけだ。

玉を取っちゃったら、スペインの南米侵略のように、玉を取っちゃったら(くどいか)、侵略になっちゃったんだろうな。そういう意味では、アメリカ政府は自国民の手綱捌きがうまいな、ということになる。真珠湾の屈辱は原爆で我慢せいよ、というわけだ。ヒットラーのせいで道を誤ったドイツと、悪い取り巻きのせいで道をあやまった日本。そういうことにしておいたわけだ。