『ときめきに死す』
押井守の本で紹介されていたので見てみた。
なんだか藤子Fの『ウルトラスーパーデラックスマン』を思い出したのである。藤子のマンガの小池さんはUSDガン細胞に冒されて吐血して死ぬが、こちらの映画の工藤は自分で手首を噛み切って失血死する。
批評意識をもって様式化しているだけなんだよなあ。さすがに古く感じた。こういう風に静かな演出で、特攻隊や山口二矢を撮ったらどうだろうなどと思った。
あと、こういう暗殺とか宗教とかメディアとか疎外とかの題材を、村上春樹はいまだに『1Q84』でひきずっていて、だからもともとこういうネタは1980年代のものなのだよなと再認識。彼らは1970年代の敗北感をうまいぐあいに変奏していただけだった。
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