クリフハンガー

昨日テレビでやっているのを眺めたのだが…。

遭難者を救助できなかったことがトラウマになっているスタローンが、あらたな救助のオーダーにしぶしぶながら応えてロッキー山脈にのぼると、不時着した悪者たちが待ち構えていて、悪者たちが空から落とした札束の回収に協力させられる。スタローンが仲間と協力して悪者をやっつける話。

悪者が狙っているのが特殊な紙幣で、一般人には価値がないという設定が面白い。これでスタローンら善玉の側がカネに誘惑されるルーチンのシーンを省略できる。ただし、そのことをスタローンらが知った形跡がないので空回りしているような気もするが。冒頭の救助失敗シーンも、わざわざワイヤを横に渡してロープウェイ状態にしないで、素直にヘリで吊り上げればいいような気がしたが。

悪者たちの首領を『レイジング・ケイン』などのジョン・リスゴーが演じていて、なんだか一筋縄ではないエキセントリックな性格で面白い。恋愛関係にあるのかとおもわせたパイロットの女を、保身のために(ヘリを操縦できるのは彼女と彼だけ)あっさりと撃ち殺す。ここで「愛情表現の本質は自己犠牲だ」というようなことをリスゴーは言っていて、言葉で表現された理屈はわりに正しいのだが、間違っていて、この綾が面白い。