ベルリン忠臣蔵


作り手は、たぶんクロサワ映画とかが、大好きなんだろう。音楽はヴァンゲリスのフォロワーか。

フランケンハイマーは晩年に『Ronin』を撮っているし、彼らの琴線にふれる何かが忠臣蔵事件にあるのだろう。

そういえばこういう雰囲気の長回しは廃れてきた気がするのだが、私は世代的に「映画」とはこういう厳めしい退屈さを具えたもので、日頃なれ親しんでいるテレビの軽薄さとは一線を画すものなのだ、という思い込みが、わりとあったし、それはいまもひきずっている。成人してからビデオで昔の映画を見て、昔の映画がわりと軽快だったことに驚いたりしていた。

「なんでベルリンなんだ」。公開が、『ベルリン・天使の詩』の近くだったからでは。





『ラスト侍』(この表記が好きなの…)の削除シーンらしいのだが、劇場で見たような気もする。人を殺すのは、とてもストレスフルなことであるらしいので、こうやって平然と人を殺せる「戦士」にたいする憧れというのも、ある人にはあるのであろう。