『獄中記』(佐藤優)
興味があったので全体に目を通しておこうと借りたのだが、冒頭から、
「よくこのような状況に和田先生はよく耐えることができたものだと思う。」(「よく」の重複)
「マルスク主義」
とあってのけぞる(ともに単行本版4ページ)。もちろん著者ではなく出版社が悪い。
「国策捜査」というのは「政治犯の検挙」の言い換えであるらしい。佐藤によれば、政治権力というものは、政治犯の存在を認めると自らが相対化されてしまうので、政治犯をなるべく政治犯としてではなく、例えば痴漢とか横領犯、背任犯として検挙し、無力化させたいものなのだそうだ。
(自分を切り捨てた)外務省やマスコミそのものは怖くないが、彼らを動かす観念や「みえない力」は怖い、と佐藤は述べる。ようするにそれが佐藤にとっての「神」なのだろう。
昨日読み出してもう三分の二まで読み終わった。今日中に読了するだろう。