テレビその他

テレビが面白かったのは1960年代だという意見はちらほら目にしていて、いま読んでいる大橋巨泉の自伝など読んでも、そうだったのかもしれないな、という気はする。


小林信彦の『テレビの黄金時代』も、けっこう前に読んでいるが、私は歌謡曲に興味がなくて(小林にもほんのりそういう気味があるが)、小林著を十全に読み切れていない憾みがある。


というわけで勉強である。それで下の本を手にとったのだが、著者は1922年生まれということだから、89歳の仕事ということになるのだろうか。ちょっと驚く。


軽音楽のことを十把一絡げに「ジャズ」と呼んでいた時期があったらしい。ポータブルカセットプレーヤーならみんな「ウォークマン」、ATRACで聴いてもAACで聴いてもみんな「MP3プレーヤー」みたいなものか。小林秀雄が、ふと浮かんだ着想を確認するためにレコード屋に飛び込んで、クラシック音楽を聴いたことに私が驚いた話は前にした。現代らしさというものは案外昔からあるものである。



昭和流行歌スキャンダル (新人物文庫)

昭和流行歌スキャンダル (新人物文庫)