2009-03-13から1日間の記事一覧

帚木

雨夜の品定めのシーンで頭中将がかたる女が印象に残る。かいがいしいふるまいにあぐらをかいた中将が顔を見せぬ間におちぶれて行方不明になってしまった孤独な女。家が荒れる、庭が手入れをうけずに草木が生い茂ることが零落の象徴として描かれて、同様のこ…

普遍的な問題

猟奇の心が欠けている、あるいは、猟奇の心に支配されている、この問題は、もしかしたら、人類に普遍的なものなのかもしれない。とくに現代に限ったことではないのかもしれない。観察がなくて理論だけの支配者、目の前の現実がすべて正しい一般人。そのギャ…