2010-09-23から1日間の記事一覧
『悪人』は、映画は前半はよかったが…。ドストエフスキーは一冊も完走したことないんだが、『罪と罰』があったからああいう感じのものが純文学と看做された、というよりも、価値観逆転体験についてドストがしつこく拘ったことが明治大正の読書階級の青年たち…
昔の映画は、美男美女の俳優が恵まれない境遇の男女を演じて、観客を陶酔させていたが、『悪人』はその路線の復活といった風情で、面白いと思ったのである。妻夫木聡などよく化けていたとも思うし。
著者はせっかく大手アニメスタジオに就職して修練をつみはじめたのに、時代は手間のかかる美麗な劇場用アニメではなく、安価で大量に仕上げなければならないテレビアニメのものへ移っていく。やればできるはずなのになんでみんなやらないんだと青年の著者が…
まあ、長いから…。第一番は、個々の楽章はそれぞれ面白いけど、通して聴いたら各楽章の連関がぼんやりしていて、長い曲をなんとか聴き通した感動が勝ってしまう。宗教を他の曲より押し出した第二や第八は、生前から評判になっている。