2011-11-12から1日間の記事一覧

『東海道五十一駅』

「ロクシィの魔」という短編が未読だったので借りたのだが、その経歴に田中康夫をモデルに求めたりもしている中堅作家が主人公の小説で、彼は睦月影郎と小谷野敦自身を作者がこきまぜたとおぼしい存在だ。作者が別の場所で激賞した睦月の情事日誌は、私はこ…

『母子寮前』を単行本で再読した

以前読んだのは雑誌に掲載されたときのことで、しかも立ち読みだったのに、本文のだいたいが記憶に残っていたことに驚いた。立ち読みで熟読していたなんて、本屋には迷惑な私だったと思う。 初読時から印象に残っていた箇所がふたつあって、単行本では41ペ…