「ある/ない」と「在/非在」「to be/not to be」

「無」もあれば「nothing」もあるように「ない」がある。とはいえ、「ない事物がある」式の表現を、現代の日本語はあまりしないのが面白い。過去にもあまり行われなかったのではないか。たいていは「事物がない」と表現する。そして、語尾の否定形はまず「〜ない」であって「〜ず」はマイナーであることも面白い。「〜せず」とか「〜あらず」は少数派だ。少数派じゃ。少数派である。

「ある」という語は「be」とは一致しない部分もあるのだろう。あるだろう。あろう。