悪いのはヒトラー/神は文化である

『スピリチュアルワールド見聞記』を読み返していたら、収容所のユダヤ人たちが降霊術にうつつを抜かしていた話を、さも人間の愚かしさ悲しさの証拠であるかのように語っていて、まさに傍ら痛いとはこのことだと思った。

 そうすると何か、果敢にナチスに抵抗して射殺でもされたほうが尊いとでも言いたいのだろうか。どっちにしろ収容所に閉じ込められていることが最大の問題なのであって、ユダヤ人が降霊術にハマろうがハマるまいが、どうでもいいことだ。おまえが誰かを尊敬したり憐れんだりする欲望を満たすために他人は存在しているわけじゃない。

 神やら天皇(さすがに後期高齢者になってEXILEに祝われるのはサプライズだろうな。よくわかんなかったりして…)やら霊魂やらは文化なのだから、関心がない者に憐れまれる理由はないだろうよ。