『2012』

Roland Emmerichだから、アメリカではエマーリックとかエンマーリックと呼ばれているのだろうな…。

 ウディ・ハレルソンやオリバー・プラットやダニー・グローバーがいろいろ仕掛けてくる前半は退屈しない。というよりも、正直、引き込まれた。CGだけでは映画は成立しないことを、凡百の監督なんかよりもずっとエマーリックは了解しているのだろう。

 チベットにたどり着いてポセイドンアドベンチャーのようになってからは、さすがにつまらない。助かろうとする行動が他人の死をひきおこす脚本はなかなかブラックで面白かったけれども。元妻の新恋人が整形科医で、そのおかげで…という設定は、逆算しただけとはいえ、なかなか気が利いていて面白かった。ロシア富豪の愛人の退場のさせ方はもうちょっと工夫するべきだったろう。

 喜望峰に着いたら着いたで、絶対殺し合いがはじまると思う…。