『死亡遊戯』と『イノセンス』

どちらも「死んだことになった人」(ビリー・ロー、草薙素子)の活躍を描いているし、夜の闇に映える漢字のネオンを車体に写す車の映像は両作に共通しているし、ドクター・ランドの死体が蝋人形だったことをローが見破るのはキムの死体がフェイクだったことを見破るバトーのシーンに影響しているようだし、まあ作品としては似ていないが、無意識裡には押井守は『死亡遊戯』の影響を受けているのでは?

あとで気づいたけど、脚本として「死体を信じるな」というテーマははっきりとあるよね。二度繰り返している。ローは自分が欺瞞を相手側に仕掛けたのだから、相手が同じ手を返してくることを当然承知していた。バトーとキムの欺瞞合戦にも通じるけど…。