自我は、猥褻

ということなんだろうなあ。

松文館裁判を知らなかったか忘れたかして、『蜜室』の表紙絵など見た。

猥褻な気分になりたいひとが、想像力の介助を専門家(漫画家)に求める。堅い言葉でいいかえれば、エロマンガを見る心理とはこういうことだろう。専門店で売っていればそれでいいと思うのだが。年齢制限だってあるのに。

たしかに、その気もないのにエロマンガを渡されて読むことを強いられたら不快になるだろうなとは思う。いっそ、一般人が批判のためにエロマンガを読むことのほうを禁止すればいいのだ(笑)

なまじメディアが客観的に存在したせいで、一般人がエロマンガの向こうにキモイ中年男を「想像」してしまう。想像の中年男を、善意の人々は取り締まりたいのだ。これを「エロマンガの反作用の法則」と呼ぼう。鏡は瞥見すべきものなり、熟視すべきものにあらず。