『ジョニー・マッド・ドッグ』

戦争の話かと思って見にいったら、男と女の話を少年少女でやっていて面白かった。無批判に年長の男に従ってたら、少年は当然、そういう風に挫折するのである。アフリカの民兵は、日本でいうと暴走族のようなものか。俺は、年長の男に憧れるなんて気持ちになったことがないから、かなり客観的に醒めて見てた。終盤の女の子の逆襲など、拍手喝采である。

戦争というのは、動いているものを動かなくするだけのことなんだなあと感慨しきり。反政府軍の少年兵が放送局に攻撃をかけて、女子アナをレイプする。「俺らを悪く言いやがって」。それにしても少年兵たちは早漏?だったが、あるいはまだ精通していなかったのだろうか。もしそうだったとすれば、悲しいことだが、和姦ばかりではなく強姦も文化なのだなあ。射精できるから強姦するわけではないのだ。文化はやはり必要悪だろう。生物としてのヒトに守るに値する対象などないが、そういうプライド(誇る際の誇りの根拠)が無いとヒトは文化的存在にはなれないという訳だ。だから「大将」から捨てられたジョニーは女を獲得しようとするのだ。