小林よしのりの本宮ひろ志コンプレックス

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本宮が『やぶれかぶれ』という政治マンガを1982年頃に描いていたことを、私はこの本を読むまで知らなかった。で知った今、小林よしのりのことを思わずにはいられないのだ。小林は自分の『ゴーマニズム宣言』の源流に梶原一騎があることを口にしていたが、本宮のことは触れてすらいなかったはずだ。小林の主観では、政治家に立候補するかしないかに線が引かれてあって、だから政治家になろうとした本宮と自分を区別したのだろうとは、私も思う。しかし、ひとつ気になるのが、本宮がなにかの作品で回収騒ぎを起こした時に、小林は欄外メッセージで本宮と出版社(集英社だったか)にたいする不思議な嫌みを書き残しているのだ。これは何なのだろう。私はフロイト主義者だから、こういうのが気になるのである。