スタンダールの上の名は?

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20100709
そんなことを言えば、俳諧にかぎらず、夏目金之助だって「漱石」としか署名してない著作に「夏目漱石」と新聞社や出版社にやられたのは本意ではなかったろうし、森林太郎だって一度は「鴎外」を昔の名だからもう言及しないでくれと言っている。

高校の頃、古文の教師が「徒然草の作者の名は」と問うたので、「兼好法師あるいは卜部兼好」と答えたことがある。もちろん教師は生徒が「吉田兼好」と答えることを待っていたわけ。

そういう意味でいえば、「濁った頭」などを本名で発表した志賀直哉は、まさしくおぼっちゃんのパンクというか、上の世代に荷風などがいたからさらにその先を行かざるを得なかったのだろう。