日本の終戦と、丸谷のエホバと、五島勉のノストラダムス

そうするとノストラダムス五島勉が丸谷と世代が近いということが気にかかる。急速に復興した日本社会に対するむかつき・違和感が、五島をしてノストラダムスに向かわせたのではないか。それは戦争に負けたら日本は滅ぶと脅かされた五島少年がいだいたかつての恐怖を、後の世代へと転嫁したものではなかったか。丸谷青年が、ニネベの売春婦ラメテが無残に殺される小説『エホバの顔を避けて』を執筆していた頃、五島青年もまた日本の売春婦たちの存在に心を痛めていた(http://ja.wikipedia.org/wiki/五島勉#.E6.80.9D.E6.83.B3.E7.9A.84.E5.82.BE.E5.90.91)。