本当は怖くない幽霊

なんでオカルト本を読んでいたのかというと、魂と幽霊の関係を知りたかったから。思ったとおり、幽霊、ゴーストは、魂そのものではなかった。

ゴーストライターとか、幽霊部員なんて言葉にニュアンスは顕著だ。いそうだし、いるんだろうけど、実際には見えないし、よくわからない。これが幽霊。

スピリットは、もう、あるのは決まっているのだ。ガッツのようなもの、根性のようなものだ。幽霊なんていないとのたまう合理主義者の皆さん、根性もまた存在しないのだと叫んでご覧。スピリットとゴーストのあいだをソウルがつないでいる。

あと、ラップ現象って、現在はものすごく言葉の対象が拡大している。ちゃんとしたオカルトの本は「叩音現象」って書いてる。最初は、見えない霊が、壁を叩く。そうして近代心霊研究がはじまった。どうやって物体ではないものが壁を叩ける? そのうち「霊の実体化」という概念が出て来た。それを補強するために「エクトプラズム」という存在が登場した。どろなわの歴史。

確信があるものが実証できないことに西洋人は恐怖してあがきにあがいた。たしかにその恐怖はよくわかる。自分にとって自分ほど確かな存在はないのに、他人にとってはこれほど不確かなものはないなんて。魂だの幽霊だのは、結局自我を外部に転写したにすぎないのだった。

正統とされる宗教がしきりに迷信を排斥する論理がわからなかったのだが、だんだんわかるようになってきた。