リーブミー・アローン…

井土さんのイベントで阿佐ヶ谷の会場に行ったら渡された小冊子に鶴見済が写真付きででていて、最近の風貌は知らなかったからちょっと驚いた。

完全自殺マニュアル』って、ようするに「リーブミー・アローン」ってことだよな。オウム前に結論は出されて、それを大規模に反復したのがサリン事件だった。天皇終戦詔勅をだして戦争を終わらせたけど、麻原はそんなことせず、気分で開戦して終戦のおふれを出すこともなかった。天皇の方がえらい。

自分のためにという本心をかかえながら、しかし表面的には大衆のために自己犠牲の劇を演じた西部邁が、その後自分のお題目に持ってきていた大衆に牙をむいたのとちょうど逆で、「ほっといてくれよ」という内容の本を出して金持ちになった著者の本心は、実は大衆に訴えたい活動家(この言葉にはどうも悪いニュアンスがあるが、そういう意図ではなく)だった。

西部邁は、要するに死にたくなかったのである。こう書くとまるで非難しているように見えるが、そうではない。事実を剔出すると非難がましくなってしまうのが日本語なのである。鶴見済のほうは、よくわからない。