ホンネのネと、ネクラのネ

根暗というのは、表向きはあかるくてしかし根は暗いというタモリの造語だそうだが(こういう考証をはじめると、どうも小林信彦の忍び笑いが聞こえてくる気がするのである)、造語だけに、定着しきるまえに、言葉の誤用というか別語同音素との連合が起ってしまったようなのである。

要するに、本音の「ネ」が怪しいのではないか。「音暗」という表記が行われたことはないに等しいだろうが、しかし一般に行われる「ネクラ」を無理矢理漢字表記すると「音暗」が似合いそうなのだ。暗い音を発している。