震災日記

二週間ぶりの風景。夜の四ッ谷駅の改札から駅前の交差点を眺める。暗い四谷の駅前。ちょっと自分でも驚くくらいに新鮮である。

週刊文春小林信彦は若い頃(といってもいまの私よりすこし上の年齢だった時代)に、京王プラザホテルの最上階だかで地震に遭遇した話。これはどこかで読んだことがある。小林の取り扱うテーマには、高層建築への不信というのもある。

養老孟司がおすすめ本のコーナーですこしコメントしていた。震災後初養老である。「まじめはいやだ話」も、もういいかげん繰り言くさいな。まあ、これはこれでいいでしょう。佐藤優三浦綾子の自己犠牲小説をすすめているのもなんだか不気味。直前に『獄中記』を読んでいなかったら、もっとギョッとしていただろう。内田樹はマンガをすすめていた。構えすぎである。立花隆は広島原爆を地震エネルギーに換算していて珍(紹介する本の内容にそうあるのだろうか)。誰か寺田寅彦のエッセイを紹介していないかとおもったが、ゼロ。

昼間時間があいたので、仮眠したくて、仕事場のちかくのマンガ喫茶に出向いたら、閉店していた。14日に閉店していたとのこと。地震と関係あるのかないのかわからない。24時間営業できなければ、なかなか経営がつらいだろうし、早々に見切りをつけたのかもしれない。

べつのマンガ喫茶で仮眠のあと、本屋で宮本忠雄精神分裂病の世界』を立ち読み。

昼食はちかくのラーメン屋ですませたが、スープはほんの少し啜っただけ。飲食店は、どこもびくびくものだろうなあ。一週間ほどは、水道水を飲まずに様子をみるつもり。

震災の東京経済への締めつけ・第一波は終了した感じである。固形物の食品は店頭に回復し、交通もまあ復旧。私も徒歩通勤をきりあげたい。これから第二波だろう。放射能に翻弄され、営業成績が落ち、都知事選による混乱…。