つまらないものをなぜ避ける?

そもそも1970年代に大友克洋が「つゆのあとさき」を描いて、1980年代には森田芳光が『の・ようなもの』を撮っていた。落語がださいなんていうのは、(日本)映画がださいと思われる前から、思われていた。『タイガー&ドラゴン』以降の落語ブームには、正直いたたまれない思いをした。一部の落語家がテレビ放送の初期に大活躍したことは、本で確認できるし、ユーチューブで映像を見ることもできる。

面白い落語を観たいとかいう人は、ほかにもいろいろ趣味がある、忙しい、正直なことをいってしまえば、けちくさいうえに情報に翻弄されることに喜びを見いだす倒錯的なひとたちなんだなあ、という思いを禁じえない。